海南神社参道から通りを東へ。

 

看板建築エリアを抜けた先の海岸通りに、町のシンボル的な建築が建っています。

 

◆チャッキラコ・三崎昭和館◆

*見学無料

 

江戸時代末期頃から米・酒を扱い財を成した、小牧家の旧宅です。

 

明治35年(1902)頃築造の店蔵。

 

平成後期に資料館として公開されました。

 

店蔵

 

店蔵部分は休憩所兼お土産売場。

 

母屋

 

海南神社の例大祭に合わせた特別展示。

 

ミニ神輿も展示中。

 

仏間

 

昭和30年代の生活を再現されています。

 

ちゃぶ台にモノクロTV…

 

大家族の喧騒が聞こえてくるかのよう。

 

台所

 

竈に臼、往時の生活感。

 

 

 

豪商らしい、雅な食器や陶器類。

 

 

貴重な歴史遺産の数々。


女中部屋

 

まるで納戸…

 

 

レトロタイルな洗面所。

 

年代物な石鹸も小牧家に残っていたもの?

 

 

禅寺でお馴染みの魚鼓。

 

鱗が立派。

 

土蔵

 

土蔵部分は大正初期の増築。

 

 

内部は三崎出身の作曲家、小村三千三の資料が展示されています。

 

 

明治・大正・昭和・平成と、人が行き来した廊下。

 

その空間に佇み、暫し目を瞑り、建物に染み込んだ歴史の記憶に耳を澄ませてみる…

 

新座敷

 

昭和初期に増築された新座敷。

 

江戸時代から続く三崎の民族芸能、チャッキラコに関する展示がされています。

 

チャッキラコは1/15に行われる、豊漁や豊作、商売繁盛を祈願する女性のみで踊る民俗芸能。

 

 

その起源には、海南神社の御祭神である藤原資盈の妻が伝えたという説、源頼朝が来遊の際、磯に居た母娘に舞を所望したという説が伝わっています。

 

 

年配女性と5〜12歳の少女達が踊り、旧家や商店を祝福して回り、海南神社にも奉納されます。

 

 

衣装や昭和期の写真など、充実した内容。

 

昭和2年(1927)に神奈川県初の国指定無形民俗文化財となり、平成21年(2009)には、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。

 

三崎の伝統と昭和の風景を窺い知れる資料館。

 

この伝統が未来永劫受け継がれていきますように…

 

次回、三崎散歩最終話です。

 

続く。