村上観光の中心、町屋通り。
通りには町屋やリノベ店が連なっています。
安善小路から出ると、そこは通りの北側。
千年鮭きっかわ 井筒屋
(国登録有形文化財)
元禄2年(1687)、松尾芭蕉が「おくの細道」の道中に宿泊した旅籠「宿久左衛門」だったもの。
5年前に「きっかわ」が買い取り、現在は鮭料理専門店。
その隣りの看板建築が渋い。
通りの端はクランクになっていて、角には煉瓦倉庫が佇んでいます。
レンガ倉庫
既に役目を終えてネットが張られていますが、今も通りのシンボル。
その右手奥には印刷所をリノベした喫茶店。
町屋通りを南下していきます。
美術館 旅籠門
かつて建っていた旅籠の門を活用したもので、6畳程の門の中に絵画が架けられています。
"日本一小さい美術館"が謳い文句。
こういうささやかな試みが素敵です。
対面して建つ「うおや」の本店と塩引館。
早撰堂菓子店
(国登録有形文化財)
江戸時代から続く菓子店。
明治26年(1893)の建築で、町屋再生プロジェクト第一号として、平成16年(2004)に外観が大正時代風に改装されました。
茶館きっかわ 嘉門亭
浪漫亭に井筒屋、そして、このお茶サロンの嘉門亭。
きっかわが仕掛ける次なる一手は?
伊勢の赤福に鎌倉の豊島屋(鳩サブレ)、そして、村上のきっかわ…観光業を盛り上げる老舗たち。
その歴史同様、地域への想いも深いのでしょうね。
益甚酒店
(国登録有形文化財)
かつては造り酒屋、現在は販売のみ。
十輪寺茶や 岩船家
村上茶と団子で一服。
村上茶は独特の甘みと爽やかさが美味。
堆朱工芸舎 池田屋
村上には村上木彫堆朱という伝統工芸があります。
堆朱とは中国の漆器の技法の事。
*読みは”ツイシュ”
日本には平安時代に伝来し、室町時代に京都の職人から村上に伝えられたそうです。
漆を何層にも塗り、そこに模様を彫ります。
自分用にぐい呑みを購入しました。
通りを振り返る。
この先は少し近代的な町並みが続きます。
所々に縁起物の石像。
通りから少し入った所の酒蔵へ。
大洋酒造 展示場 和水蔵
新潟県では〆張鶴と並ぶ人気銘柄、大洋盛。
昭和20年(1945)、村上の14の酒蔵が合併して大洋酒造は生まれました。
因みに、その後に独立したのが〆張鶴で有名な宮尾酒造。
内部は資料館兼直売所になっています。
蔵の方とお酒の話で楽しいひと時。
大洋盛は7割が県内消費らしく、今後は首都圏や海外への売込みに注力していくそうです。
大洋盛 純米吟醸 Sky Blue
お土産と自分用に購入したこちらが絶品。
アルコール度が少し低く軽い飲み応えですが、りんご由来の爽やかな甘みと酸味が微炭酸と共にす〜っと喉を通って、一気に飲み干してしまう。
新感覚の銘酒。
(大洋酒造のWEBでまた買ってしまった)
次回、武家屋敷の風景を送ります。
続く。