開港160周年の今年も開港記念祭(6/1〜2)で賑わった横浜。
 
そんな横浜には物だけでなく、お金も集まりました。

 

今もハマの中心街である一角に、圧倒的な存在感を放つ旧銀行建築があります。

 

◆エースのドーム・旧横浜正金銀行本店本館(神奈川県立歴史博物館)◆

(国指定重要文化財・国指定史跡)

 

明治37年(1904)、横浜正金銀行本店として建てられたものです。

 

その設計は、日本橋や横浜赤レンガ倉庫を手掛けた妻木頼黄。

 

ドームには、鯱風のドルフィンの装飾。

 

 

壁面には、装飾が施されたコリント式柱頭。

 

ドームと柱が醸し出す、ネオ・バロック様式の威厳ある外観。

 

面を入り組ませた見事な造形美。

 

 

石造に見えて、実は、外壁に石材が使用された煉瓦造です。

 

 

正面から見上げる。

 

 

横浜正金銀行(現三菱東京UFJ銀行)は明治13年(1880)に開業した、外国貿易の決済業務や外国為替業務を扱った銀行で、昭和42年(1967)に県立博物館となりました。

 

現在、"横浜浮世絵"の特別展(後期)を開催中。

 

*期間は6/23(日)まで。

 

ステンドグラスがお出迎え。

 

 

この浮世絵展ですが、開港当時の横浜が描かれ、とても見応えがある内容でした。

 

特に、現在のハマスタ・横浜公園にあった伝説の遊郭"岩亀楼"の浮世絵が圧巻。

 

image

*写真は購入した図鑑から

 

常設展では、古代から近代までの"さがみ"の歴史を学べます。

 

顔面把手

 

女性の顔をかたどった土器の装飾です。

 

相模国分寺復元模型

 

古代の"さがみ"の中心は、国府があった平塚や国分寺のあった海老名でした。

 

中世になると、その中心は鎌倉へ。

 

円覚寺舎利殿内部(復元)

 

展示物はほぼ撮影禁止です。

 

 

そして、近代。

 

開港により、横浜は一気に近代都市へと変貌していきます。

 

 

枢密院会議之図

 

天皇の諮問機関であった枢密院。

 

右端に明治天皇。

 

その隣りには、伊藤博文が描かれています。

 

ここで"大日本帝国憲法"が草案されました。

("本当の"日本国憲法を今こそと思うこの頃)

 

連なる黒船模型。

 

 

当時の横浜のジオラマ。

 

 

正面のドーム塔屋の建築が横浜税関。

 

その後ろの通りの右に神奈川県庁、向かいに英国領事館。

 

かつての銀行建築の面影も見所。

 

 

洋式天秤

 

実際に金銀計量に使用されていたものです。

 

絵葉書や写真で見る往時の風景。

 

明治時代の馬車道通(絵葉書)

 

東宝会館(現リッチモンドホテル)前

 

10代の頃(平成初期)、東宝会館によく映画を観に行ったものです。

 

三塔同様、模型が展示されています。

 

 

以上、三塔に続くエースのドームでした。

 

記事にしたいハマの風景の写真はまだあるのですが、それはまた次回に。