鹿児島神宮の元宮へ。

 

境内裏手の小川沿いに進むと、林の中に鳥居が見えてきます。

 

◆石體神社◆

(御祭神:彦火火出見尊)

*読みは"シャクタイジンジャ"

 

旧高千穂宮跡と伝わり、鹿児島神宮の元宮とされる神社です。

 

御祭神の妃、豊玉比売命が"産屋を作る間も無く"、御子を産んだという神話から、安産にご利益があるとされ、戌の日には安産の御祈祷をして頂けるそうです。

 

 

ユーモラスなグレムリン風(?)狛犬。

 

拝殿

 

丸石を安産の御守りとして持ち帰り、産後に二つ返すという慣わしがあるそうです。

 

 

高千穂宮顕彰碑

 

ここに宮殿があったのかと思うと、今も地面の奥底から、茂る草木から太古の神聖な息吹が漂ってくるかの様な錯覚に陥ります…

 

石體神社の手前にも神社があります。

 

◆卑弥呼/卑弥弓呼神社◆

(御祭神:卑弥呼・卑弥弓呼)

 

卑弥呼(邪馬台国女王)と対立していた卑弥弓呼(狗奴国王)が鹿児島神宮の御祭神、彦火火出見尊と繋がりがあるという説に基づき、創建されたそうです。

 

 

邪馬台国九州説に基づく神社ですね。

(個人的に九州説推し)

 

卑弥呼像

 

駅へ戻る途中に、

 

鹿児島神宮の社家跡があります。

 

留守屋敷跡

 

境外末社も鎮座。

 

保食神社

(御祭神:宇賀魂命)

 

隼人駅の反対側には古代の史跡があります。

 

隼人塚

(国指定史跡)

*現在、修繕工事中

 

隼人はヤマト王権と対立していた九州南部の古代民族で、8世紀初頭に征討され、朝廷に服従する事となります。

 

「記紀」において、隼人族の祖は山幸彦(彦火火出見尊)の兄、海幸彦とされていて、ヤマト王権に服従した後も地位が守られていた事が窺えます。

 

この塚の石塔や石像は、8世紀初頭(720年頃)、戦で命を落とした隼人の祟りを鎮める為に建立されたものと推定されています。

 

隼人塚史跡館

隼人塚に関連する資料館です。

 

正国寺石仏

(鹿児島県指定文化財)

 

元は隼人塚の所にあったと伝わる正国寺跡から発掘された石仏で、供養の銘文が刻まれています。

 

九州の古代民族の存在が見え隠れする地。

 

隼人がヤマト王権に屈してから11世紀後に薩摩主体で行われた明治維新は、そんな隼人魂によるものだったのかもしれませんね。

 

古代ロマンに浸った後はランチタイムです。

 

続く右矢印