昼食後に通りに出ると、丁度鉄輪行きのバスが。

 

とっさにバスに飛び乗り、別府名物の"地獄めぐり"スタートです。

 

各地獄入場料¥400で、8地獄共通券¥2,100もあります。

 

別府駅の北西に広がる地帯は、千年以上前から熱湯や熱泥が噴出していて、「豊後国風土記」にもその様子が描かれていたそうです。

 

"地獄"と呼ばれたその地は、昭和初期に油屋熊八が遊覧バス(これが亀の井バスの始まり)を導入したのを機に、一気に観光地化していきます。

 

因みに、その際に導入されたのが、国内初の女性バスガイド。

 

バスに揺られて40分程。

 

血の池地獄

 

間近で見ると、想像以上に真っ赤。

 

1300年以上前から存在する日本最古の"天然地獄"で、酸化鉄や酸化マグネシウムを含んだ赤い熱泥が噴出し、池に堆積する為、一面真っ赤に染まるのだそうです。

 

泉温も78℃に達し、まさに地獄の様相。

(泉質は含鉄泉)

 

展望台から。

 

 

その赤い熱泥から軟膏も作られています。

(施設内には足湯もありました)

 

展望台の背後は熱帯ジャングル風情の森。

 

 

この"血の池地獄"、明治から昭和初期にかけて幾度となく爆発を起こし、被害を出してきたそうです。

(その後の撹拌工事により今は安全)

 

 

7年前に国の名勝にも指定されました。

 

続いて、お隣りの地獄へ。

 

龍巻地獄

 

別府市の天然記念物に指定されている間欠泉で、30〜40分間隔で噴出を繰り返します。

 

その休止時間の短さは世界有数だそうです。

 

 

30m程噴き上がる威力がある為、上も横も岩で囲まれています。

 

観覧席から。

 

 

次の噴出までカボスジェラートでひと和み。

 

 

ほどなくして、大噴出。

 

 

噴気の温度は105℃に達します。

(泉質は含食塩酸性泉)

 

一瞬にして、辺りは熱帯状態。

 

地球という雄大なる生き物の息遣いを感じたひと時でした。

 

タクシーで次の"地獄"へ向かいます。

 

白池地獄

 

寺院風の出で立ち。

 

先ほどとは打って変わって、青白い世界。

 

 

泉質は含ホウ酸食塩泉。

 

"血の池地獄"と並び、国指定名勝です。

 

 

美しき地獄の風景。

 

 

"地獄"を囲む庭園には、県指定重要文化財の石幢や熱帯魚館が併設されています。

 

 

ピラルクの剥製。

 

 

周辺の鉄輪温泉は所々から湯煙が立ち昇り、とてもそそられる雰囲気でした。

 

鉄輪バス停から更に山間へ向かいます。

 

明礬温泉・明礬湯の里

 

その名の通り、ミョウバン(=湯の花)を採取している温泉地。

 

 

標高400m程の山の中腹に位置していて、別府湾の風景もなかなか。

 

敷地内の湯の花小屋。

 

 

地下から噴出する蒸気が地面に敷いた粘土に含まれる鉄やアルミニウムと化合する事により、結晶が析出されます。

 

それが湯の花です。

 

明礬温泉の湯の花製造技術は、国の重要無形民族文化財に指定されています。

 

連なる貸切家族風呂。

 

 

この先の大露天風呂へ向かいます。

 

お湯は、源泉かけ流しの単純酸性硫黄泉。

*入浴料¥600、10:00〜21:00/20:00止

 

別府湾を拝みながらの湯浴み、最高でした。

 

湯上りに入口の休憩所でひと休み。

 

 

自分用と友人用に湯の花も購入。

 

 

湯けむりサイダーで喉を潤し、一日を振り返る至福のひと時。

 

時刻は17時半、バスで別府駅方面へ。

 

続く右矢印