伊万里に訪れた目的。

 

それは、

 

伊万里焼の里、大川内山に再訪すること。

 

伊万里駅からバスも出ているのですが、一日5本程度の為、行きはタクシーで。

 

山間の道を進み、10分ちょと。

 

大川内山に到着します。

*読みは"オオカワチヤマ"

 

◆大川内山◆

(国指定史跡)

 

里への入口に架かる鍋島藩窯橋は伊万里焼の里ならではの造り。

 

1675~1871迄、鍋島藩の御用窯が置かれ、朝廷や将軍家へ献上される陶磁器が作られました。

 

それらは伊万里焼の中でも、"鍋島"や"鍋島様式"、または、伊万里焼とは別の物として、"鍋島焼"と呼ばれ、世界の至宝と謳われました。

 

伊万里焼は、かのマイセンにも影響を与えたと言われているほど。

 

 

めおとしの塔と唐臼小屋。

 

塔に近づくと風鈴が鳴り、里山風情を演出してくれます。

 

 

水の重みで陶石を砕く仕組み。

 

 

川沿いは竹林が続き、どことなく小京都風情。

 

 

山の斜面には無数のお墓や供養塔。

 

 

藩窯時代の陶工達が鎮まっています。

 

それでは、

 

里散策の開始です。

 

 

現在も30軒程の窯元が集まっています。

 

大川内山は鍋島藩窯跡として、国の史跡に指定されています。

 

太一郎窯

 

店内に窯。

 

 

床に敷き詰められているのは、"ハマ"と呼ばれる、磁器を焼く時に下に敷く粘土製の小さな皿。

 

磁器が収縮して歪むのを防ぐ窯道具です。

 

せいら

 

大川内山名物の風鈴を購入しました。

 

この先を左に下りると、煉瓦塀と題目碑に仏像。

 

 

この辺りが藩窯時代に関所が置かれていた場所です。

 

当時、鍋島藩は窯の情報が漏れないように、関所を設け、関係者以外の通行を禁じていました。関係者ですら、殆ど関所から外に出られなかったという厳重さだったそうです。

 

翠山窯

 

こちらで鮮やかなブルーのおちょこを購入。

(朗らかなご夫婦に何だかほっこりです)

 

坂道に連なる窯元や煉瓦塀…

 

 

その向こうに見える山並み。

 

大川内山と言えばの風景。

 

 

坂の上に行く程、趣きのある建物が連なります。

 

青山窯

 

煉瓦造りの煙突がひと際目立ちます。

 

富永窯

 

こちらでは、墨絵風おちょこを購入。

 

少し先の小径を進みます。

 

清正公堂

 

加藤清正を祀るお堂で、江戸時代に建てられたそうです。

(日蓮宗信徒繋がりで、建てられたのだとか)

 

 

お堂前には見事な銀杏。

 

お堂前からの風景。

 

 

山間に広がる窯元の里。

 

ゆったりと漂う時間に浸っていると、自分も焼き物造りに向かい合ってみたくなります。

 

長春窯

 

青磁を愛して止まない奥様に色々とお話を伺いました。

 

お歳を召していても、何かに熱中出来る事の素晴らしさ…

 

人生色々あれど、自分の好きなコトを心底素晴らしいと感じ続けられる日々を得た人こそが、真の成功者であり、幸せ者。

 

そう感じたひと時。

 

 

長春窯で購入した青磁のおちょこ。

 

明るさや角度で複雑な風合いを魅せます。

 

 

翠山窯と富永窯のおちょこ。

 

見て楽しみ、並べて日本酒の飲み比べをしてみたり…

 

大川内山散策、後半へ。

 

続く右矢印