途中、鎌倉や栃木の桜記事を挟みましたが、伊豆漫遊の記事に戻ります。

 

修善寺~松崎~下田を巡った、3月上旬の二泊三日の旅。

 

松崎で迎えた最終日の朝、まず向かったのは、こちら。

 

国指定重要文化財の「岩科学校」です。


 

青空の下、白い姿が清々しい。

 

明治13年に竣工した小学校で、何と、10年程前まで現役でした。


 

白漆喰のなまこ壁の社寺風様式ながら、バルコニーがあったりと、洋風テイストも。


 

それでは、入校。


 

額は太政大臣、三条実美の筆によるもの。


 

そして、その上の龍は長八が彫ったものと伝わります。

 

「岩科学校」は、この龍や校内の「千羽鶴」といった、入江長八の作品が遺る事でも歴史的価値が高い施設です。

 

まずは、校長室で簡単に説明を受けます。

 

 

再現されている授業風景。


 

廊下にはお仕置き用のバケツ!笑


 

館内は資料館になっていて、平成の修復工事の様子や学校の歴史を伺えます。

 

校内から外を。


 

学校へと続く道はS字カーブ。

 

2階のテラス。


 

ここにも鏝絵が。


 

2階廊下を奥まで進むと、作法の授業でも使用されていた客間があります。

 

 
欄間に長八作の千羽鶴が描かれています。

 
床の間は朝陽をその横の緑の脇床は松を表現しています。


 
床の間の鶴も長八作。
 

 

元は、お寺の懸魚に飾られていたそうです。

 

そして、圧巻なのが、やはり、この鶴。

 

 

一羽々が躍動感のある姿で立体的に描かれています。

 

 

鏝絵は見る角度で見え方や雰囲気が変わるので、見飽きないですね。

 

ところで、前回の記事にも書きましたが、

 

勤め先のビルのイベントスペースで松崎の物産展があって、その中にとりわけ明るく元気なご婦人がお二人いらっしゃったのですが、そのお一人がここ岩科学校にお勤めで、会いに行く約束をしていました。

(もうお一人はこの後に行った長八美術館にお勤め)

 

ところが、お休み!!

 

残念⤵︎

 

宜しく伝えて頂くようお願いをして、敷地内にある「開花亭」でひと息。


 

元は岩科商社として明治時代に建てられ、その後、村役場として使われていたものを移築したもので、休憩所兼お土産屋、喫茶店として営業しています。

 

桜と岩海苔のアイスクリームを頂きました。


 

これは美味い!

 

特に、岩海苔アイスは新たな発見。塩アイスの風味に海苔の香りがふわっとのった感じかな。

 

店内の天井鏝絵は長八の弟子によるもの。


 

ご当地アイスに舌鼓していたところ、元気な声が店内に聞こえてきたので、入り口を見ると…

 

何と、物産展でお会いしたお姉さんが!

 

たまたま近くを車で通ったらしく、寄ってみたそうです。

(今日出勤されていた方が電話で連絡して下さったらしく)

 

おかげで、明るく楽しいひと時を過ごせました。ほんと、松崎の太陽のように明るく元気な方。

(お土産まで頂いちゃって…)

 

またの再開を楽しみに。

 

岩科学校を後にして、行きはバスでしたが、本数がとても少ないので帰りはタクシー。

 

が、配車をお願いするも手が空かず、30分後になると…

 

町まで歩いても20分程度の距離なので、歩いてもいいのですが、ここはせっかくなので周辺散策。

 

田園風景の中に佇むお地蔵さん。


 

いつの時代から見護っていらっしゃるのだろう?

 

その先、お寺の門が。


 

門をくぐった先には、巨大なヤシの木。


 

なまこ壁の蔵も。


 

本堂も風格があります。


 

550年程前に創建された天然寺です。

 

幕府の朱印地だった事もあり、漆喰の徳川家康像や、歴代将軍の御位牌を安置しているそうです。

 

天然寺にお参りをした後は、ふらふらと川沿いを散歩。

 

桜並木に、ひと足先に川辺を彩る菜の花。


 

雲の影がやって来ては、去って行き…


 

青空に山に川に雲。

 

あっという間の30分。

 

町に戻り、「伊豆の長八美術館」へ。

 

続く