若草山から少し進むと、鬱蒼とした森の中に鎮座する神社に着きます。

 

手向山八幡宮です。

 

手向山はタムケヤマと読みます。

 

別名、東大寺八幡宮。

 

炎天下の中、ジリジリという日差しの音と蝉の声だけの世界。

 

創建1200年を越え、奈良・平安期の息吹を感じさせてくれる古社です。

 

 

朱色と白の様式がいかにも奈良の神社という感じ。

 

 

門をくぐると、正面に拝所。

 

 

 

舞殿のような拝殿。

 

その奥に本殿。


 

御祭神は応神天皇、神功皇后、姫大神の一般的な八幡大神に、仲哀天皇(父)と仁徳天皇(御子)。

 

東大寺建立の折り、その守護として、八幡宮の総本宮である宇佐神宮から勧請されました。

 

明治時代、神社は神社、寺は寺と、神仏分離となり、東大寺とは独立した神社となりますが、今も変わらず一直線に繋がっています。

 

 

木々に囲まれた参道を下り、社頭へ。

 

 

御朱印。

 

 

お寺の御朱印っぽい辺りも、奈良らしい。

 


それでは、華厳宗大本山の東大寺に。

 

手向山八幡宮の社頭からすぐ、東大寺の巨大な楼門に着きます。


 

デカい。

 

中門脇から境内に入り、回廊から大仏殿(金堂)を望む。

 

 

東大寺はそれこそ中学校の修学旅行以来。

 

胸が高鳴ります。

 

 

記憶の中の大きさを遥かに上回る巨大さ。

 

普通、時を経ると物は小さく感じるものですが…

 

信州の善光寺に参拝した際もその雄大さに圧倒されましたが、これはもう、規格外な巨大さ。

 

 

さすが、世界最大級の木造建築。

 

御本尊は巨大な盧遮那仏。

 

 

左手で宇宙の智慧を、右手で慈悲を表しているそうです。

 

そして、左に虚空蔵菩薩像。

 

 

右に如意輪観音菩薩像が安置されています。

 

 

堂内にはこの他、四天王の内、二天王のみ安置されています。


 

広目天像と多聞天(毘沙門)像。

 

 

これだけ立派な東大寺も兵火により多くの建造物が焼失するという災難に見舞われます。

 

現存の建造物はその殆どが江戸時代に再興されたものです。

 

ただ、四天王の残りの2体は未完のまま、その頭部だけが安置されています。

 

東大寺にはご存知の通り、二月堂を初めとする多くの見所がありますが、今回はここまで。

 

鹿に占領された南大門を通り、奈良駅に戻ります。

 

 

鹿さんのね、落とし物がね…臭いがね…夏はね…

 

旅は三輪へ。

 

続く