表門からの散策路を楽しんだ後は、好文亭を観覧。

 

こちら、梅林側からの好文亭全景。

 

 

この好文亭ですが、水戸藩九代藩主徳川斉昭が別邸として建てたもので、その名称は梅を学問を好む木、「好文木」と表した中国の故事に由来します。

 

現在の好文亭は空襲で焼失したものを昭和30年代に復元したものです。

 

亭の見所は多々ありますが、やはり目を見張るのは素晴らしいふすま絵の数々。

 

桃の間

 

調理室として使われていたそうです。

 

つつじの間

 

桜の間

 

萩の間

 

煌びやかな萩に夕日…和の心ですね。

 

いずれも藩主夫人のお付きの方々の詰所です。

 

紅葉の間

 

鮮やかさにため息。

 

藩主夫人の控え室です。

 

松の間

 

こちらが藩主夫人の対面室です。

 

そして、一番のお気に入り、

 

竹の間

 

竹とタケノコが並んでいるのがいいですね。

 

欄間までもが竹をかたどっているところが、何とも粋で憎い。


 

その反対側。

 

先ほどの竹の絵と雰囲気が違って鮮やか。

 

お次も見事。

 

梅の間

 

金色に輝く月を包み込む優美な梅の枝…繊細な美しさに魅入ってしまいます。

 

竹と梅の間は好文亭を建てた徳川斉昭の夫人が住んでいたそうです。梅の間は明治時代以降は皇族の休憩室として使用されていたとか。

 

ところで、

 

部屋ごとに釘隠しも形がそれぞれ異なっていました。

 

小さな発見。

 

ふすま絵だけでなく、手入れの行き届いた庭園にも見とれてしまいます。


 

震災の影響で観覧が出来ない時期もありましたが、美しい姿を取り戻せて、本当に良かったですね。

 

奥御殿から太鼓橋廊下を渡ると、36畳の西塗縁です。


 

ここに住みたい…

 

三階部分に上がると、抜群の眺望が眼下に広がります。


 

右手の巨木は左近の桜と呼ばれる名木です。

 

道路と線路を挟んで田鶴鳴梅林、その向こうに千波湖を臨みます。


 

素敵な小春日和に満たされて。

 

好文亭を出ると、玄関前の満開の枝垂梅がお見送りです。


 

それでは、梅林へと。

 

続く