熊野那智大社からすぐ、観光ポスターでもお馴染みの景観が広がります。

 

三重塔と那智大滝。


 

現在の三重塔は焼失してしまったものを昭和47年に再建したものです。

 

塔から大滝や周辺の景観を眺める事も出来ます。

 

しばらく下っていくと、那智大滝を御神体とする飛龍神社の鳥居があります。


 

神武東征の際、那智勝浦の海岸に上陸した神武天皇一行が熊野山の中に光が輝いているのを見て、この大滝に辿り着き、滝そのものを神として、大己貴命を祀ったのが飛龍神社の起源です。

 

大己貴命は出雲大社の御祭神、大国主命の別称です。

 

その後1700年前に社殿を移したものが今の熊野那智大社となります。

 

いわば、飛龍神社は元宮ですね。

 

鳥居を抜けると、大門坂にも匹敵するような厳粛なムード漂う参道が続きます。


 

飛龍神社には社殿は無く、大滝の前に鳥居が建っているだけです

 

参拝料を払えば、更に滝の真下のお滝壺拝所まで行く事が出来て、長寿の御利益があるという御神水も頂けます。

 

そして、拝所からの迫力の景観。


 

落差133mの迫力にただただ圧倒されるばかり。


 

滝の落ち口にしめ縄が架かっています。


 

日本三名瀑なのも当然。

 

神武東征以前から既に神聖な場所として崇められていたとも伝わります。

 

熊野三山のいずれも、川や森や岩、滝といった雄大なる自然への畏怖の念から始まったものが、神話の神々と習合し、その後に仏教とも習合していく…

 

そんな数千年に渡る日本人の信仰の歴史や自然との繋がりに触れる事が出来た熊野三山巡りでした。

 

「伊勢に七度、熊野に三度」

 

現世であと何回来られるか分かりませんが、機会があれば、熊野古道をもっと辿ってみたいものです。

 

ここまでの達成感とこれからの期待感に浸りつつ…

 

お腹減りました。


 

熊野那智大社の参道の途中にある「珍重庵」で、もうでそば。


 

温かいお蕎麦は疲れた体に染み渡りますね。

 

バスで紀伊勝浦駅に戻り、ここでもお食事。


 

「山賀」で、マグロの色々な部位が乗ったミックス丼に、くじらの内蔵を頂きました。


 

コリコリプリプリと少々クセはありますが、珍味珍味、美味美味。

 

 

宿はこちら。


 

「万清楼」です。

 

前日の「ホテル浦島」や、その前日の「川湯みどりや」と同じグループみたいです。

 

三泊同じ系列の宿に泊まるなんて、もはや、お得意さんですね。

 

大規模施設だった「浦島」とは違って、こちらは和風で風情のある部屋。


 

夕飯には伊勢エビのお造りも。


 

翌日からは紀伊半島巡りの後半です。

 

途中下車しながら、和歌山を目指しました。

 

お土産屋さんで買った、この地方の名石、那智黒を使った楊枝入れ。


 

民芸品コレクションに仲間入り。

 

続く