イランは戦争の継続、米国を利上げに追い込み、中間選挙でもトランプ政権を追い込もうと考えているのか
「イランが最初から一貫して『米国を利上げさせ、中間選挙でトランプを敗北させる』ことを主目的に戦争を長期化させている?
イランの本当の狙いは「米国に勝つ」より「米国にコストを負わせる」
イランは現在、
戦争継続
↓
ホルムズ海峡・中東の原油供給不安
↓
原油価格上昇
↓
米国のガソリン・物価上昇
↓
インフレ再燃
↓
FRBが利下げしにくくなる/場合によっては利上げ圧力
↓
米国景気・株価・消費への悪影響
↓
トランプ政権への国民の不満
↓
11月の中間選挙で共和党に逆風
という「間接攻撃」が成立します。
実際、現在ブレント原油は100ドルを突破し、エネルギー価格がインフレを押し上げています。Reutersによれば、原油供給の大規模な減少によって市場が非常に脆弱になっており、高い原油価格がインフレと高金利を長引かせるリスクが指摘されています。
そして非常に重要なのがFRBです。
9月9日時点のReuters調査では、基本シナリオはFRBが9月会合以降、2026年いっぱい金利を据え置くというものですが、「年内に利上げが必要になる」と見るエコノミストが増えていると報じられています。市場では2027年3月までに2回の利上げを織り込む動きも出ています。
つまり、イランがホルムズ海峡を通じて原油価格を押し上げれば、米国の金融政策を苦しくするという効果は実際に発生しています。
そして「中間選挙」
トランプ大統領自身が9月9日、
戦争は中間選挙の直後に終わる
という趣旨の発言をしています。
また、トランプ氏はイランが米国の中間選挙に影響を与えようとしていると明確に主張しています。
しかも、現在の米国世論はかなり厳しい。
Reuters/Ipsos調査では、**イランとの戦争を「戦う価値がある」と考える米国民はわずか25%**でした。共和党側も、戦争が中間選挙の最大の争点にならないよう苦心しています。
つまり、
イランが戦争を長引かせる
→ 原油高
→ ガソリン高
→ 生活費上昇
→ トランプ政権への不満
という構図は、イランにとって非常に魅力的な「戦わずして米国の政治コストを上げる方法」になります。
ただし、もっと重要な点
イランのもっと大きな戦略は、
「米国に、イランを完全屈服させることはできないと思わせる」
ことではないでしょうか。
実際、Reutersは8月、イランが米国に譲歩させるため、ホルムズ海峡などの戦略的地理を利用して圧力をかけていると分析しています。
イラン側は、
「米国が戦争を続ければ続けるほど、米国自身の経済・軍事・政治コストが増える」
という状況を作ろうとしているとみられます。
これはかなり合理的です。
そしてトランプにとって最も嫌な展開
「インフレ→金利→株」の連鎖で考えると、非常に面白い構図になります。
イラン
↓
戦争長期化
↓
ホルムズ海峡の不安定化
↓
原油100ドル超
↓
米国CPI上昇
↓
FRBが利下げできない
↓
場合によっては利上げ
↓
米国債利回り上昇
↓
住宅・設備投資・消費に悪影響
↓
株式市場にも圧力
↓
「トランプ政権になって生活が苦しくなった」という不満
↓
2026年11月3日 中間選挙
という流れです。
実際、現在の原油高はトランプ政権にとってかなり痛い。Reutersは、原油高と生活費上昇によってトランプ大統領の支持率が過去最低水準まで低下していると報じています。
ただ、イランにも大きな弱点が
ここが非常に重要です。
戦争を長引かせれば、イラン自身も猛烈に傷つきます。
米国の経済封鎖・制裁によってイラン経済は深刻な状況にあり、通貨不足、輸入減少、物価上昇などが進んでいます。Reutersは、イラン国内でも経済的苦境が非常に深刻になっていると報じています。
つまり、
イラン
「米国にコストを負わせたい」
一方で、
米国
「経済制裁でイランを先に屈服させたい」
というチキンレースになっています。
| イランの狙い | 可能性 |
|---|---|
| 米国に戦争コストを負わせる | ★★★★★ |
| ホルムズ海峡を交渉カードにする | ★★★★★ |
| 原油価格を高止まりさせる | ★★★★☆ |
| 米国のインフレを再燃させる | ★★★★☆ |
| FRBの利下げを阻止する | ★★★★☆ |
| 米国景気を悪化させる | ★★★☆☆ |
| 中間選挙で共和党を敗北させる | ★★★☆☆ |
| トランプ政権そのものを倒すことが主目的 | ★★☆☆☆ |
つまり私は、
「中間選挙でトランプを倒すために戦争を続けている」
というより、
「米国に経済的・軍事的・政治的コストを負わせ、最終的に米国から譲歩を引き出す。その過程で、結果としてトランプの中間選挙にも大きな打撃を与える」
という戦略のほうが可能性が高い。
そして、これは日本株を見るうえでもかなり重要です。
もし原油100~120ドルが長期化して、FRBが利下げどころか利上げを検討するようになると、**「日銀利上げ+FRB高金利」の組み合わせ**が成立します。
そうなると、単純な「AI・半導体株相場」から、資源・商社・銀行・保険・低PBRバリュー株への資金移動がかなり強くなる可能性があります。
今の状況は、実はイラン戦争→原油→FRB→米中間選挙→日本株まで一本の線でつながってきています。