**「富士山が1707年の宝永噴火と同程度に噴火し、東京・神奈川・埼玉など首都圏に広域降灰が発生する」**というストレスシナリオで、20社を選びました。
なお、内閣府は現在も富士山噴火をモデルに、首都圏の広域降灰が交通・ライフライン・経済活動に大きな影響を及ぼす前提で対策を検討しています。
結論
噴火直後に強い銘柄と、1~3年後の復興局面で強い銘柄はかなり違います。
特に注目したいのは、
防災・電力・通信・建設・ロボット
です。
AI・半導体株は、最初は大きく売られるものの、復興・設備更新局面では非常に強く戻る可能性があります。
宝永噴火級を想定した20銘柄比較
※「暴落率」は噴火発生直後~数週間の私のストレスシナリオです。実際の株価予測ではありません。
| 順位 | 銘柄 | 噴火直後の想定下落 | 業績影響 | 復興後の回復力 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 味の素 | ▲15~25% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 2 | イビデン | ▲20~30% | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 3 | 東京エレクトロン | ▲20~30% | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 4 | アドバンテスト | ▲25~35% | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 5 | ソフトバンクグループ | ▲20~30% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 6 | 日本電子 | ▲20~30% | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| 7 | NTT | ▲10~18% | ★★☆☆☆ | ★★★★★ |
| 8 | NEC | ▲12~20% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 9 | 日立製作所 | ▲12~20% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 10 | 三菱重工業 | ▲15~25% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 11 | IHI | ▲15~25% | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| 12 | 明電舎 | ▲12~22% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 13 | クボタ | ▲12~22% | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| 14 | 大成建設 | ▲10~20% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 15 | 鹿島建設 | ▲10~20% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 16 | セコム | ▲8~15% | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
| 17 | 三菱電機 | ▲12~20% | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 18 | 3Dマトリックス | ▲15~30% | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
| 19 | SCREENホールディングス | ▲20~30% | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 20 | ソニーグループ | ▲15~25% | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
特に重要な「防災関連」を見ると
今回のシナリオでは、私はむしろこちらを重視します。
Sランク
NTT
NEC
日立
三菱電機
明電舎
大成建設
鹿島建設
三菱重工
です。
なぜなら富士山噴火後に必要になるのが、
通信 → 電力 → 水 → 道路 → 鉄道 → 建物 → 防災システム
だからです。
つまり、
「災害が起きると売れる会社」
ではなく、
「災害後に日本が大量のお金を使って復旧・強靱化する際に受注できる会社」
を見るべきです。
① 一番面白いのは「明電舎」
今回、明電舎をかなり高く評価します。
富士山噴火後に重要になるのは電力網です。
降灰によって電力設備に障害が出れば、
変電設備
受配電設備
電力インフラ
非常用電源
などの更新・強化需要が発生します。
そのため、
短期:下落
↓
復旧需要
↓
設備投資拡大
↓
株価上昇
というシナリオが考えられます。
② NEC・日立は「防災DX」の本命
ここは半導体株とは違う魅力があります。
噴火後には、
- 被害状況の把握
- 衛星画像
- ドローン
- AIによる被害分析
- 通信
- 自治体システム
- 防災情報
- インフラ監視
が必要になります。
したがって、
NEC・日立・NTT
は、単なる「災害復旧株」ではなく、
日本の防災DX株
という見方ができます。
③ 建設株は「暴落後に買いたい」
大成建設・鹿島などは、噴火直後には市場全体につられて下がる可能性があります。
しかし、
道路復旧
鉄道復旧
建物修復
火山灰処理
インフラ強靱化
などの需要が発生します。
内閣府も、広域降灰では交通やライフライン維持、火山灰の処理などが重要な課題になるとしています。
したがって、
「暴落した建設株を拾う」
という戦略はかなり合理的です。
④ 半導体株は「最初に売られ、後から戻る」
これは幸也さんの投資では特に重要です。
例えばイビデン。
現在、イビデンは高性能ICパッケージ基板の生産能力拡大に向け、2026~2028年度の3年間で約5,000億円の電子事業投資計画を発表しています。
だからこそ、
噴火直後
には、
「半導体工場が止まるのでは?」
「AI投資が減るのでは?」
という懸念で大きく売られるでしょう。
しかし中長期では、
AI・データセンター需要そのものが消えるわけではありません。
むしろ復興後には、
災害に強いデータセンター
電力設備
通信設備
半導体工場
AI防災システム
への投資が増える可能性があります。
したがって私は、
イビデン
暴落リスク:大
回復力:非常に大
と見ます。
⑤ 味の素は意外と強い
最近注目している味の素については、半導体関連のABFがあるため、
「噴火→半導体関連だから大暴落」
と単純には考えません。
味の素には食品という巨大な基盤があります。
そのため、
食品事業 → 比較的ディフェンシブ
ABF → AI・半導体成長分野
という二面性があります。
これが非常に強い。
今回の20銘柄の中で、
「暴落をある程度抑えながら、復興後の成長も狙える」
という意味では、味の素をかなり上位に置きます。
「噴火後に買いたい5銘柄」はこれ
今回の仮想シナリオだけで選ぶなら、
🥇 1位 味の素
食品+ABF
🥈 2位 日立
電力+IT+インフラ+防災DX
🥉 3位 NEC
通信+AI+防災システム
4位 イビデン
AI半導体パッケージ+復興後の設備投資
5位 明電舎
電力インフラ復旧・強靱化
です。
そして建設株を6~7位あたりに加えたいです。
面白いのは「防災関連株」だけでポートフォリオを作ること
今回の話を一歩進めると、
富士山噴火
+南海トラフ
+首都直下地震
+豪雨・台風
+老朽インフラ
という日本固有のリスクを考えたとき、
「防災は一時的なテーマではなく、今後10~20年続く巨大な設備投資テーマ」
と見ることができます。
これは幸也さんが以前考えていた**「AI・半導体の次に来る10年テーマ」**ともつながります。
私なら防災テーマを、
① 電力・送配電
② 通信
③ 建設・インフラ
④ 防災DX・AI
⑤ 衛星・ドローン
⑥ ロボット
⑦ 水処理
⑧ 防災機器
の8分野に分けて考えます。