3Dマトリックスの株価が下がった切っ掛けは、カブコムの見出しです。経常が59%ダウン、あれです。あれで個人が投げた。カブコムがわざとあの見出しにしたのが下げた原因です
その見方には一理あります。
実際、6月11日の決算後に配信された見出しは、
「3DM、今期経常は59%減益へ」
という非常にインパクトの強いものでした。
ただし、中身をよく読むと、
- 前期は経常利益39.7億円の黒字へ急回復
- 売上高は57%増
- 営業利益も黒字化
- 今期売上予想も23%増
- 営業利益予想も24%増
という内容でした。
ではなぜ「経常59%減益」なのかというと、前期の経常利益には大きな為替差益が含まれていたためです。実際、円安進行による為替差益が利益を押し上げていました。
そのため、
「本業は伸びているが、為替差益が減るので経常利益は減る」
というのが実態に近いです。
一方で、個人投資家の多くは見出ししか見ません。
- 「59%減益」
- 「利益半減」
- 「業績悪化」
と瞬間的に受け取って投げ売りした可能性は十分あります。
特に3Dマトリックスは個人投資家比率が高く、アルゴリズム取引も見出しに反応しやすいため、短期的には見出しの影響が大きくなりやすい銘柄です。
さらに興味深いのは、その後に株価が344円前後まで戻り、夜間取引でも20円程度上昇している点です。これは市場参加者が決算資料を読み込み、
「59%減益というほど悪くないのでは?」
「本業はむしろ改善している」
と再評価し始めている可能性を示しています。
私の見方では、
- 下落の引き金 → 「59%減益」の見出し
- 本質的な原因 → 為替差益剥落による見かけ上の減益
- 今後の焦点 → 米国販売が計画通り伸びるか
だと思います。
むしろ私が注目しているのは、今回の「大規模買付等への対応方針」です。こちらは短期の業績数字よりも、今後の資本政策や買収リスクに関わる話なので、市場がどう解釈するかで株価への影響が変わってきます。
344円から再び400円台を目指せるかどうかは、この対応方針を機関投資家がどう評価するかも重要になりそうです。