ディスカウントキャッシュフロー

**ディスカウント・キャッシュフロー(DCF:Discounted Cash Flow)**とは、

「将来その会社が生み出すお金(キャッシュフロー)を現在価値に割り引いて企業価値を求める方法」

です。

株式投資では「その会社の本当の価値はいくらか」を計算する代表的な手法です。


簡単な例

ある会社が今後10年間、

  • 毎年10億円のキャッシュフローを生む
  • 割引率(資本コスト)を10%

とします。

1年後の10億円の価値

→ 10億 ÷ 1.1 = 9.1億円

2年後の10億円

→ 10億 ÷ 1.1² = 8.3億円

3年後

→ 10億 ÷ 1.1³ = 7.5億円

というように、未来のお金ほど価値を小さく見積もります。


DCFの考え方

企業価値 =

将来キャッシュフローの合計(現在価値)

例えば

  • 将来価値合計:1,000億円
  • 有利子負債:200億円

なら

株主価値

=1,000億円−200億円

=800億円

となります。


なぜ重要か

株価は短期的には人気で動きますが、

長期的には

「将来どれだけ利益と現金を生むか」

に収束します。

そのため、

  • バフェット
  • 多くの機関投資家
  • PEファンド

はDCFを重視します。


3Dマトリックスで考えると

現在のような赤字バイオ企業は、

今の利益ではなく将来の成長率がDCFの大部分を決めます。

例えば、

  • 売上134億円
  • 営業利益16億円
  • その後10年間で年20~30%成長

となればDCF価値は大きく上昇します。

逆に、

  • 成長が止まる
  • 黒字化できない

場合はDCF価値は大きく下がります。

そのため3Dマトリックスの株価は、

「現在の業績」よりも

『5~10年後にどれだけキャッシュを生む会社になるか』

への期待で評価されやすい銘柄です。


 

「3DマトリックスをDCFで超強気・標準・弱気の3シナリオで評価すると理論株価はいくらになるか」

を試算してみます。

 

ただし、DCFは前提条件で結果が大きく変わるため、あくまで「考え方の目安」です。

前提条件

会社計画ベース

  • 売上高:134億円
  • 営業利益:16億円
  • フリーキャッシュフロー(FCF):営業利益の70%程度と仮定
    • 約11億円
  • 割引率(WACC):10%

① 弱気シナリオ

前提

  • 売上成長率:年5%
  • 利益率横ばい
  • 10年後成長率:0%

結果

企業価値:約120~150億円

現在の発行株式数を考慮すると、

理論株価はおおよそ

300~450円程度


② 標準シナリオ

前提

  • 売上成長率:年15%
  • 欧州・米国で止血材拡大
  • 利益率改善

結果

企業価値:約300~500億円

理論株価

700~1,200円程度


③ 超強気シナリオ

前提

  • 売上成長率:年25~30%
  • 止血材が世界展開
  • 創傷治癒、DDS、再生医療足場が本格収益化
  • 営業利益率20%以上

結果

企業価値:約1,000~2,000億円超

理論株価

2,000~5,000円以上