心配になるのは、ビックショートになるかショートホールになるか。資産バブルの崩壊が起きているかがそのカギとなる。

 

米国市場では一部の資産でバブル崩壊の兆候が確認されているが、全体的な状況は複合的である。主要な動向を以下の観点から整理する。

 

株式市場のバリュエーション懸念
S&P500種指数の株価収益率(PER)は27.2倍(過去12カ月ベース)と、2000年ドットコムバブル期の29.9倍に近づいている。株価純資産倍率(PBR)は5.3倍で過去最高水準に達し、家計金融資産に占める株式比率も36.0%と2000年の31.6%を上回っている。特にAI関連株や半導体株の急騰がバブル的傾向を強めているとの指摘がある。

 

特定資産のバブル崩壊事例

  • テスラ株:2021年11月の高値(407ドル)から2023年1月に113ドルまで約72%下落

  • 暗号資産:一部の仮想通貨で価格調整が進行

  • 高級時計市場:投機的取引の縮小が観測されている

金融環境のリスク要因
30年固定住宅ローンの金利が7%超に達し、高金利持続が家計債務返済圧迫や銀行経営悪化を招く可能性が指摘されている。FRBの利上げ継続が資産価格に与える影響が懸念材料となっている。

 

今後のリスクシナリオ
専門家の間では「リスク無視による市場の過熱」が指摘され、AIバブルやビットコイン急騰を背景に「2024年末~2025年にかけての大暴落」を予測する声もある。ただし、米国債やMMFへの資金シフトが進行するなど、市場内でリスク回避の動きも並行している。

現状は「一部バブル崩壊」と「新興バブルの膨張」が混在する過渡期と評価でき、全資産クラスにわたる同時崩壊(エブリシング・バブル)のリスクは依然として潜在している