孫社長の誘いを蹴って20年、オプティム社長

  • 創業者の菅谷氏の保有株64%は1125億円規模に拡大-コロナが追い風

  • 在宅勤務する従業員の稼働管理やオンライン診療支援サービスを提供

ソフトバンクグループの孫正義社長から20年前にスカウトされた学生が今、10億ドル(約1125億円)の資産を持つ「ビリオネア」の仲間入りを果たした。在宅勤務やオンライン診療システムの開発を手掛けるオプティムの菅谷俊二社長(43)だ。

  佐賀大学在学中の2000年、孫氏が審査員を務めたビジネスコンテストで、ファイルのダウンロード待ち時間中に動画でCMを流すアイデアが「孫正義賞」を受賞した。菅谷氏は直後に孫氏側からアイデアを3億円で買い取る提案や入社の誘いを受けたが、自分たちで起業したいと「丁重に断った」と振り返る。

 

  オプティムは14年10月に東京証券取引所のマザーズに上場し、1年後には1部市場へ昇格した。メーカーや農業向けに製造過程や在庫などのデータを人工知能(AI)で分析し、生産性向上を促すサービスにも注力する。今期(21年3月期)の営業利益は最大で前期の7倍近い19億5000万円を見込む。

 

  いちよし経済研究所の藤田要アナリストは、生産現場の管理に自動制御されたドローンやAIによる画像解析を採用するなど「技術が先行している」ことが強みと指摘。今後も関連機器の多様化を背景に、「さまざまな産業に入っていけるポテンシャルがある」と述べた。

Optim CEO Shunji Sugaya

菅谷俊二社長

  菅谷氏は「第4次産業革命の中心になりたい。20年後には当社の登場であらゆる産業が変わったと言われたい」と語った。