ウシオ電機、紫外線除菌装置で東芝ライテックと提携
日経
2020/8/26 18:23
ウシオ電機は26日、新型コロナウイルスなどを除菌できる紫外線照射装置の製品化に向けて東芝ライテック(神奈川県横須賀市)と業務提携すると発表した。特殊な紫外線を利用し、病院や学校などでウイルス感染を抑える機器を開発する。自動車や電車といった交通機関や医療分野などへの将来の応用を目指す。
両社が実用化を進める紫外線照射装置「Care222」は222ナノ(ナノは10億分の1)メートル付近の波長の紫外線を使う。これは人体に悪影響を及ぼさないという。東芝ライテックはオフィスや工場、空港、車載向けの光源製品を手掛けてきた。ウシオ電機のCare222を組み込んだ製品を2021年1月をめどに実用化することが目標だ。
ウシオ電機の内藤宏治社長は紫外線除菌装置について「半年で2千件以上の引き合いを受けた」と語る。当初は医療用に開発していたが、新型コロナの拡大を受けて実用化を1~2年早めた。
紫外線による除菌は薬剤を使う場合と比べて手軽で、耐性菌も生まれにくいとされる。ただし一般的な紫外線照射装置は人体に有害な波長の光を含み、扱いが難しい。ウシオ電機は特殊光源エキシマランプと光学フィルターを組み合わせ、独自に安全性を高めた。
ウシオ電機は照明機器のOEM(相手先ブランドによる生産)や光源部品の販売で、22年度には売上高100億円以上の事業に育てる計画だ。それ以降も自動車や電車などに応用を広げ、25年度以降は医療機器市場への参入を目指す。
応用の幅は広い。東芝ライテックの平岡敏行社長は「既に一部の自動車メーカーから引き合いがあった」と語る。車内灯に組み込んだり、ドローンに搭載して除菌を自動化したりといった利用も想定する。
紫外線殺菌装置の20年の市場規模は29億ドル(約3千億円)で、25年には8割増の53億ドルまで拡大するとの調査もある。