ブッシュ政権は経済政策を金融政策への過度の依存をした為に住宅バブルを発生させ、資源高・原油高を生み、バイオエタノール等の需要を起こし農作物を高騰させた。その投機的な経済メカニズムの矛盾の結果がこの有様だ。多少筋は違うかもしれないがブッシュ政権の経済政策そのものがバブル経済を発生させたことには変りはない。


ここでオバマ次期大統領はこの矛盾の挙句に崩れ落ちた経済をどう立ち直らせるかが政権前半2年間の大仕事だろう。即ち、原油依存から脱却し資源高・原油高の解消を狙う。バブル崩壊後の脱石油依存社会を住宅・金融不況を立ち直らせると平行に推し進めることになるのだがそれは並大抵なことではない。


その政策を推し進めることに伴う原油価格の低下が中東・ロシア等のこれまでの地位を低下させることになり大きな反発・亀裂が入ることも必至だろう。この政策からくる各国の利害関係が大きく絡み合うことから世界経済は当面の間は大きな力の鬩ぎ合いになりそうだ。


米国の台頭する保護主義的な政策がどういうバランスの上に展開されていくのか目が離せない。