米国の半導体関連も先週下落しましたし、米・イラン関係も二転三転しもどうなるかわかりません。先週も大きく下げて終わったこともあり、本日週初めも不安定な状況が続きそうです。

 

今週の日程も重要なことが多く注意が必要です。

平年のヨーロッパ6月気温

平年(1991〜2020年平均)のヨーロッパの6月の気温は、地域によってかなり異なります。おおよその目安は次のとおりです。

地域 平均最高気温
北欧(ノルウェー・スウェーデン・フィンランド) 18〜22℃
西ヨーロッパ(英国・フランス・ドイツ・ベルギー) 20〜24℃
中央ヨーロッパ(オーストリア・チェコ・ハンガリー) 23〜27℃
南ヨーロッパ(スペイン・イタリア・ギリシャ) 27〜32℃

代表的な都市では、

  • ロンドン:最高約21℃、最低約12℃
  • パリ:最高約23℃、最低約14℃
  • ベルリン:最高約22℃、最低約12℃
  • マドリード:最高約27℃、最低約15℃
  • ローマ:最高約28℃、最低約14℃
  • アテネ:最高約29℃、最低約20℃

一方、2026年6月は平年より10〜18℃も高い地域があり、多くの都市で**38〜42℃**を記録しました。通常なら25℃前後の地域でも40℃近くまで上がり、欧州でも記録的な熱波となっています。

この異常高温は、

  • 強い高気圧(ヒートドーム)
  • 北アフリカからの熱い空気の流入
  • 地球温暖化による気温の底上げ

が重なって起きています。

 

「2026年6月の各国の実際の最高気温」と「平年との差

2026年6月の欧州熱波では、多くの国で6月としては観測史上最高、あるいは観測史上最高気温を更新しました。平年との差も非常に大きく、地域によっては**+15~18℃**に達しました。

2026年6月の最高気温 平年の6月最高気温 平年との差
スペイン 44~45℃ 30~33℃ +12~15℃
フランス 43.3℃(一部) 24~28℃ +15~18℃
ドイツ 41.7℃(観測史上最高) 22~25℃ +17~19℃
ポーランド 40.5℃(観測史上最高) 22~24℃ +16~18℃
チェコ 41.9℃(観測史上最高) 23~25℃ +17~19℃
ハンガリー 40.7℃ 25~27℃ +14~16℃
イタリア 40~42℃ 29~32℃ +10~12℃
イギリス 37.3℃ 20~22℃ +15~17℃
スイス 38℃(6月最高記録) 22~25℃ +13~16℃

 

特に驚くべき点

例えば、

  • ドイツでは通常6月は23℃前後ですが、今年は41.7℃
  • イギリスでは通常21℃前後が、**37℃**を超えました。
  • フランスではパリでも**40.9℃**を記録し、6月として過去最高となりました。

つまり、「真夏(7~8月)」ではなく「6月」に、例年の8月を大きく超える気温になったことが今回の異常さです。

さらに今回の熱波は、世界気象機関(WMO)などによると、

  • 強力な「オメガブロック(ヒートドーム)」
  • 北アフリカからの熱気の流入
  • 地球温暖化による気温の底上げ

が重なり、欧州で過去最悪級の6月熱波になったと評価されています。

ヨーロッパ各地の昨日の最高気温

昨日(2026年6月28日)は、ヨーロッパ各地で6月としては歴史的な暑さとなりました。主な国・地域の最高気温は次のとおりです。

国・地域 昨日の最高気温
チェコ 41.9℃(過去最高更新)
ドイツ 41.7℃(過去最高更新)
ハンガリー 40.7℃(過去最高更新)
ポーランド 40.5℃(過去最高更新)
イタリア 39~40℃
フランス 39~40℃(一部40℃超)
スイス 38~39℃
イギリス 37.3℃(6月の記録級)
デンマーク 37.0℃(観測史上最高)

特に注目されたのは、

  • ドイツ、チェコ、ポーランド、ハンガリーで国の観測史上最高気温を更新したこと。
  • フランスでは広い範囲で40℃近くまで上昇し、熱波による健康被害が深刻化していることです。

この熱波は「オメガブロック」と呼ばれる強い高気圧が居座り、サハラ砂漠から非常に熱い空気が流れ込んだことが主な原因とされています。

ドイツ、連日の最高気温更新 41.5度、欧州で熱波

 【ベルリン共同】ドイツ東部ザクセン・アンハルト州で27日、気温が同日午後に41.5度(ドイツ気象局の暫定値)に達し、同国の観測史上最高を更新した。ドイツのメディアが報じた。26日に西部ザールブリュッケンで観測された41.3度に続き、2日連続の更新。欧州を襲う熱波の影響で、各地で40度前後の気温が観測された。

 

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日本近辺のこのところの地震、地球の裏側のベネズエラでの大地震、そしてドイツで41度、観測史上最高。今、6月末です。ドイツの夏季の平均気温は20度です。

 

明日から取引が始まりますが、どうなんでしょうか。トレンドが大きく変わるのか、それとも継続か今週でわかるような感じです。私は、個人的には大きなヤマ場は過ぎていると思い、ポジションはそれなりになくしてあります。

アドバンテストと日本電子の検査装置、どこが違うのか

 

一言で言えば、

  • アドバンテストは**「半導体が正常に動くかを検査する会社」**
  • 日本電子は**「半導体を見て、分析して、原因を突き止める会社」**

という違いがあります。

比較すると分かりやすいです。

項目 アドバンテスト 日本電子
主力製品 半導体テスト装置 電子顕微鏡・分析装置
目的 良品・不良品を判定 不良の原因を解析
使用場所 半導体工場の量産ライン 開発・品質管理・故障解析
測定対象 電気特性・速度 原子・分子・元素レベル

アドバンテストの装置

例えばAIチップ(GPUやHBM)を製造するとします。

完成したチップに対して

  • 正常に動くか
  • 処理速度は十分か
  • 消費電力は規格内か

を数秒で測定します。

つまり、

「このチップは出荷して良いか?」

を判定する装置です。


日本電子の装置

一方、日本電子は

「なぜこのチップは壊れたのか?」

を調べます。

例えば

  • 原子レベルで断面を見る
  • 微量元素を分析する
  • ナノメートル単位の欠陥を探す
  • 結晶構造を調べる

などを行います。

つまり、

故障原因を特定する"医者"のような存在です。


AI半導体では両社とも重要

AI半導体は非常に複雑になっており、

製造工程では

①材料分析
 ↓
②試作
 ↓
③電子顕微鏡で解析(日本電子)
 ↓
④改善
 ↓
⑤量産
 ↓
⑥テスト(アドバンテスト)
 ↓
⑦出荷

という流れになります。

つまり

競合ではなく、むしろ補完関係です。


将来(2030年頃)

AI半導体の微細化が2nm、1.4nm以下へ進むほど、

  • アドバンテストは「高速・高精度テスト」の重要性が増す
  • 日本電子は「原子レベルの解析」の重要性が増す

ため、両社とも恩恵を受ける可能性があります。

特に日本電子の強み

以前もお話ししたように、日本電子は電子顕微鏡だけではなく、

  • 半導体解析
  • バイオ・創薬
  • 材料開発
  • 電池・次世代エネルギー

にも事業が広がっています。

そのため、AI半導体ブームに加えて他分野の成長も取り込める点が特徴です。


今後5~10年を見ると、

  • アドバンテストはAI半導体の量産拡大で大きく成長する可能性があり、
  • 日本電子はAI半導体だけでなく、ライフサイエンスや先端材料まで含めた「研究開発を支える基盤技術」の企業として価値が高まる可能性がある

と考えています。

 

次は**「なぜ海外の半導体メーカー(NVIDIA、TSMC、Intelなど)が日本電子の装置を必要とするのか」**を、製造工程に沿って詳しくご説明します。


これは、日本電子の将来性を考える上で非常に重要なポイントです。

結論から言えば、

AI半導体が微細化するほど、日本電子の分析装置がなければ最先端の開発が難しくなるからです。

製造工程に沿って説明します。


① NVIDIAは設計会社

NVIDIAはGPUを設計します。

しかし、

「この回路で本当に動くのか?」

は実際に試作品を作らなければ分かりません。

そこで製造を依頼するのが

TSMCです。


② TSMCが試作品を作る

試作品が完成すると、

必ず問題が出ます。

例えば

  • 電流リーク
  • 発熱
  • 配線断線
  • 微細なゴミ
  • 結晶欠陥

などです。

ここからが日本電子の出番になります。


③ 日本電子が「犯人探し」をする

例えば

「GPUが正常に動かない」

となった場合、

日本電子の装置で

  • チップを切断
  • 断面を観察
  • 原子レベルまで拡大
  • 元素分析
  • 結晶解析

を行います。

つまり

"なぜ壊れたか"を見つける仕事です。

まるでCTやMRIで病気を調べる医師のような役割です。


④ AI半導体は原子数個の世界

昔の半導体は

90nm
65nm
45nm

でした。

現在は

  • 3nm
  • 2nm
  • 1.4nm

です。

これは

シリコン原子が数個並んだ程度の大きさになります。

ここまで来ると

普通の顕微鏡では見えません。

必要なのは

  • 電子顕微鏡(SEM)
  • 透過電子顕微鏡(TEM)

です。

この分野は日本電子が世界トップクラスです。


⑤ 不良解析は毎日行われる

半導体工場では

試作品だけでなく

量産中も

「歩留まり(良品率)」を上げるため、

毎日のように解析します。

例えば

100枚のウエハーで

良品率95%

だったものを

98%

99%

99.5%

まで上げるだけで、

利益は何百億円も変わることがあります。

そのため、

日本電子の分析装置は

利益を生み出す装置でもあります。


⑥ Intelも同じ

Intelも

新しいCPUを開発すると、

試作品を分析します。

原因不明の欠陥は

電子顕微鏡なしでは解析できません。

つまり

Intelでも

TSMCでも

同じような分析装置が必要になります。


⑦ そして2030年はもっと重要になる

ここからが私が注目している点です。

2030年頃には

  • AI
  • 量子コンピュータ
  • 光半導体
  • 先端パッケージング
  • 3D積層チップ

が本格化すると考えられます。

すると

見る対象が

「配線」

ではなく

「原子」

「分子」

「界面」

になります。

つまり

分析装置の重要性は今以上に高まる可能性があります。


日本電子の本当の強み

私は、日本電子の最大の強みは電子顕微鏡そのものではなく、

「見る・測る・分析する」という総合技術にあると考えています。

その技術は、

  • AI半導体
  • バイオ医薬品
  • 再生医療
  • 次世代電池
  • 水素材料
  • 新素材開発

など、多くの最先端分野で共通して必要とされます。

そのため、日本電子は単なる「半導体装置メーカー」ではなく、世界の研究開発を支える基盤技術企業として評価される可能性があります。


そして、以前お話しした**3Dマトリックスとの関係**にも、実は興味深いつながりがあります。

3Dマトリックスの自己組織化ペプチドのようなナノレベルの材料や構造を評価する際にも、高性能な電子顕微鏡や分析装置が活躍する場面があります。直接的な資本関係や事業提携があるわけではありませんが、「最先端材料・バイオを解析する技術」という共通基盤を持っている点は注目できます。

この視点から見ると、2030年に向けてAI半導体・バイオ・先端材料という三つの成長分野が、日本電子の分析技術という一本の軸でつながっていく可能性は十分考えられます。