政府から$850億の融資を得て救済されたAIGに、さらに$378億の緊急融資が追加で行われた。当初想定された$850億の資金でも巨額であるにもかかわらず、その想定を超えて資金繰りが付かなくなったというところに、今回の金融危機の深刻さと終わりの見えない恐ろしさを見て取れる。

8日にはAIGの前CEOの議会公聴会があったが、そこで驚くべきあきれた実態が明らかになった。 優績代理店の慰安のためにカリフォルニアのリッツカールトンで、宿泊、スパ、ネイルなどの利用料として$44万もの費用を浪費する予定であることが糾弾されていた。$1、200億の税金を使いながら、そんなことに資金を使うことに躊躇がない神経をどう理解すればよいのか?議員の怒りはもっともである。

もっとも、そんなお金の使い方しか知らない破綻後のAIGの経営陣も顔負けなのが前CEOたちである。サリバンなどは破綻後に$500万のボーナスを受け取っていることが明らかになり、尚且つ$1,500万ものゴールデン・パラシュートまで用意されているという。おそらく、契約書には合併、吸収、破綻などのどんな原因であっても、辞任時にはゴールデン・パラシュートを受け取れるという条項になっているものと思われる。しかし、税金を投入して救済した企業にゴールデン・パラシュートを支払わせるというのは、アメリカ国民でなくとも納得がいかない。しかも、破綻の責任を金融危機の「津波」のせいだと強弁し、自分の責任については一切触れていない。議員からは「恥を知れ!」と罵られていたが、私も全く同感である。

さらに追い討ちをかけるように、AIGの破綻の引き金を引いたFinancial productsのコンサルタント Cassanoに、税金投入後であるにもかかわらず、毎月$100万のコンサルティングフィーを支払い続けていることも明らかになった。過去8年間に$2.8億も受け取りながら、まだボーナスの権利が$3,400万も残っているそうである。過去最高益のパフォーマンスを上げた成果といえば、聞こえはいいが、CDSへの傾斜が$1、200億の税金投入につながってるのである。個人的な感情からいえば、そんなものは全て没収すべきである。財産権の侵害に該当するが、bailout actにでも追加すべきであろう。

一方破綻したリーマンの前CEOのFuldは在任期間中に$3.42億の報酬を受け取り、マンハッタンには$2,100万の高級アパート、コネティカットに800万の邸宅、フロリダには$1、300万の別荘を所有しているにもかかわらず、私財での保障はしなさそうである。リーマンの自社株で大半の財産は失ったと証言していたが、それでさえ、報酬の半額程度である。

彼らには責任感やモラルというものがないのであろうか?その強欲さを見るに付け、理不尽な思いを禁じえない。