アメリカの金融危機は、いよいよ実体経済へと波及の段階に突入した。米の9月の非農業部門雇用者数が15.9万人減少、5年半ぶりの大幅悪化となった。新車販売も前年同月比26%減、さらにGEまでもがウォーレン・バフェットに$150億の増資を要請。超優良企業までもがいざという危機に備えて資本を積みます姿は、異常としか言いようがない。
バリバがファンドの解約を突然停止してからまだ1年と1ヶ月しか経っていない。その間にベアー、リーマンは破綻、投資銀行は消滅、AIGも破綻、大手の銀行も救済合併・・・と、バブル崩壊後、日本で10年ほどの間に徐々に起こった出来事がここ1年に集約されるという恐ろしいスピードで、事態の悪化が広がっている。当初のアメリカの対応は日本の対応と異なり、すばやいものと映った。しかし、危機の深刻化のスピードは当事者たちの予想をはるかに超えるものである。現在ではその対応が推移から大幅に遅れてしまった。
今回の金融安定化法案も成立しなければ困るが、根本的な問題の解決にはまだ程遠い内容である。コールマーケットから締め出された金融機関は、資金が取れずにある日突然死というのが危機の際のパターンである。すでにワコビアは、規模は小さいがより健全なウェルズファーゴに吸収された。欧州では次々と国有化されアメリカ以上に影響が大きくなってしまった。ウェルズファーゴのように体力のある金融機関に吸収されるのであればまだいいが、そうした銀行はもうほとんど残っていない。仮に残っていたとしても、このまま不動産価格の下落が続けば、他行を吸収するような余裕もなくなってしまう。FDICのファンドで破たん処理される銀行が出てくるのはもう時間の問題である。
特にシティのような大銀行が破綻すればFDICのファンドだけでは預金者の保護はできず、更なる税金の投入は避けられない。ましてや、恐慌を世界中にばら撒くことにもなり、世界経済の崩壊につながる。ワコビアの吸収にシティがウェルズファーゴに競り負けたことは、事態の深刻さを証明しているのではあるまいか。数百億ドル規模の増資を繰り返してもなお、自己資本の毀損が進んでいると考えるのが妥当であろう。
97年に日本は大手行に無理やり公的資金を突っ込んで資本増強を行ったが、今となってみればあれは正しい選択であったと思う。一度破綻すれば、資本増強の数倍から数十倍もの費用負担が発生する。破綻回避のコストは事故処理のコストの比ではない。米当局は日本のバブル崩壊の事例をわかりやすく有権者に示すことにより、早くかつ強制的に税金による銀行の増資を行うべきである。
バリバがファンドの解約を突然停止してからまだ1年と1ヶ月しか経っていない。その間にベアー、リーマンは破綻、投資銀行は消滅、AIGも破綻、大手の銀行も救済合併・・・と、バブル崩壊後、日本で10年ほどの間に徐々に起こった出来事がここ1年に集約されるという恐ろしいスピードで、事態の悪化が広がっている。当初のアメリカの対応は日本の対応と異なり、すばやいものと映った。しかし、危機の深刻化のスピードは当事者たちの予想をはるかに超えるものである。現在ではその対応が推移から大幅に遅れてしまった。
今回の金融安定化法案も成立しなければ困るが、根本的な問題の解決にはまだ程遠い内容である。コールマーケットから締め出された金融機関は、資金が取れずにある日突然死というのが危機の際のパターンである。すでにワコビアは、規模は小さいがより健全なウェルズファーゴに吸収された。欧州では次々と国有化されアメリカ以上に影響が大きくなってしまった。ウェルズファーゴのように体力のある金融機関に吸収されるのであればまだいいが、そうした銀行はもうほとんど残っていない。仮に残っていたとしても、このまま不動産価格の下落が続けば、他行を吸収するような余裕もなくなってしまう。FDICのファンドで破たん処理される銀行が出てくるのはもう時間の問題である。
特にシティのような大銀行が破綻すればFDICのファンドだけでは預金者の保護はできず、更なる税金の投入は避けられない。ましてや、恐慌を世界中にばら撒くことにもなり、世界経済の崩壊につながる。ワコビアの吸収にシティがウェルズファーゴに競り負けたことは、事態の深刻さを証明しているのではあるまいか。数百億ドル規模の増資を繰り返してもなお、自己資本の毀損が進んでいると考えるのが妥当であろう。
97年に日本は大手行に無理やり公的資金を突っ込んで資本増強を行ったが、今となってみればあれは正しい選択であったと思う。一度破綻すれば、資本増強の数倍から数十倍もの費用負担が発生する。破綻回避のコストは事故処理のコストの比ではない。米当局は日本のバブル崩壊の事例をわかりやすく有権者に示すことにより、早くかつ強制的に税金による銀行の増資を行うべきである。