ワシントン・ミューチュアルがとうとう破綻した。23日のムーディーズによる格付け引き下げにより、株価も$1台にまで暴落、資金繰りが危なくなるとは思っていたが、予想以上に事態が早く推移した。今までの破綻処理を鑑みるに、だいたい週末に処理をして、月曜日からは新しい業務形態での営業再開というのが通例であった。しかし、今回は平日の木曜、なおかつJPモルガンが買収後、金曜日に即再開という状況である。資金繰りが週末まで持たなかったということは、今回の金融危機の進行スピードと衝撃は、だれも予想することのできない領域に入ったことを意味する。
総資産$3,070億のワシントン・ミューチュアルに対しJPモルガンの買値はわずかに$19億である。不良資産による資本の毀損は、相当程度にひどいものと考えられる。銀行の破綻としては過去最大。これによって、FDICのファンドも大幅に減少することが確定となり、現在審議中の金融安定化法案の進捗にも大きな影響を与えるものと思われる。
FDICのファンドは、インディマック・バンコープの破綻により$524億から$452億にまで目減りをしている。ワシントン・ミューチュアルの処理でどの程度目減りをするかは不明だが、資金の枯渇の懸念は避けられないであろう。いずれにしても、$7,000億の公的資金の1日も早い活用が望まれる。
超党派による金融安定化法案の審議は、当初早急に進むものと予想されていたが、一部は合意したものの、最終的にはペンディングとなってしまった。不良資産の売却金融機関の役員に対する報酬制限をかけるかけないでもめているらしいが、客観的に見れば、どうでもいい問題であろう。税金の投入に対するアレルギーを和らげる意味と、選挙対策のためであろうが、重要なのはスピードである。ワシントン・ミューチュアルの次の破綻予備軍もまだまだたくさんあり、破綻は法案成立を待ってはくれない。買取価格決定の詳細も煮詰まってはおらず、利用には厳しい制限が加わるとなれば、一体誰が好き好んでこの制度を利用するのであろう?実効性を持たせるためには、ポールソン財務長官の言う「使い勝手を良くするためには、制約をかけることは好ましくない」は正しい。不良資産の売却に躊躇し、破綻銀行が増えることのほうが、税金による負担が大きくなる。
とにかく、今は一刻も早く法案を成立させ、7,000億の投入を実施し、できる限り高く不良資産を買い取り、CDOやMBSなどの証券に値付けをすべきである。マーケットは底値を確認でき、価格が決まって流通するようになれば、パニック的な売りも納まり、結果として危機から脱出することが可能となる。
危機に対する有効な打開策は、スピードとインパクトである。$7,000億は規模としては十分であろう。実施が決まって、マーケットが落ち着けば、おそらく実際に使われる資金はその1/10にも満たない可能性がある。ワシントン・ミューチュアルの破綻により、誰もが猶予はないと認識するため、合意にも拍車がかかるであろう。
それにしても、JPモルガンは焼け太りである。ベアーを$14億で買収し、今回は$19億での全米最大規模の地銀買収である。23の州にまたがる5,400もの支店を手に入れ、JPのウィークポイントであるリテールマーケットに対し、一気に武器を入手したこととなる。
少なくとも生き残った金融機関にとって、今回の金融危機は千載一遇の飛躍のためのチャンスとなろう。
総資産$3,070億のワシントン・ミューチュアルに対しJPモルガンの買値はわずかに$19億である。不良資産による資本の毀損は、相当程度にひどいものと考えられる。銀行の破綻としては過去最大。これによって、FDICのファンドも大幅に減少することが確定となり、現在審議中の金融安定化法案の進捗にも大きな影響を与えるものと思われる。
FDICのファンドは、インディマック・バンコープの破綻により$524億から$452億にまで目減りをしている。ワシントン・ミューチュアルの処理でどの程度目減りをするかは不明だが、資金の枯渇の懸念は避けられないであろう。いずれにしても、$7,000億の公的資金の1日も早い活用が望まれる。
超党派による金融安定化法案の審議は、当初早急に進むものと予想されていたが、一部は合意したものの、最終的にはペンディングとなってしまった。不良資産の売却金融機関の役員に対する報酬制限をかけるかけないでもめているらしいが、客観的に見れば、どうでもいい問題であろう。税金の投入に対するアレルギーを和らげる意味と、選挙対策のためであろうが、重要なのはスピードである。ワシントン・ミューチュアルの次の破綻予備軍もまだまだたくさんあり、破綻は法案成立を待ってはくれない。買取価格決定の詳細も煮詰まってはおらず、利用には厳しい制限が加わるとなれば、一体誰が好き好んでこの制度を利用するのであろう?実効性を持たせるためには、ポールソン財務長官の言う「使い勝手を良くするためには、制約をかけることは好ましくない」は正しい。不良資産の売却に躊躇し、破綻銀行が増えることのほうが、税金による負担が大きくなる。
とにかく、今は一刻も早く法案を成立させ、7,000億の投入を実施し、できる限り高く不良資産を買い取り、CDOやMBSなどの証券に値付けをすべきである。マーケットは底値を確認でき、価格が決まって流通するようになれば、パニック的な売りも納まり、結果として危機から脱出することが可能となる。
危機に対する有効な打開策は、スピードとインパクトである。$7,000億は規模としては十分であろう。実施が決まって、マーケットが落ち着けば、おそらく実際に使われる資金はその1/10にも満たない可能性がある。ワシントン・ミューチュアルの破綻により、誰もが猶予はないと認識するため、合意にも拍車がかかるであろう。
それにしても、JPモルガンは焼け太りである。ベアーを$14億で買収し、今回は$19億での全米最大規模の地銀買収である。23の州にまたがる5,400もの支店を手に入れ、JPのウィークポイントであるリテールマーケットに対し、一気に武器を入手したこととなる。
少なくとも生き残った金融機関にとって、今回の金融危機は千載一遇の飛躍のためのチャンスとなろう。