今日はDr. Rmと2件。午前中は上行置換の執刀。午後はSutureless Valve。と楽しい1日になった。


個人的にはSutureless Valve は初めて見た。確かに圧倒的な速さでさっくりとAVRが終わる。今日は入れてポンプオフした後にsevere ARが見つかったので再度clamp してやり直し。何が悪かったのかは不明だが弁の位置が少し高かったようだ。


すでにヨーロッパでは5年のfollow-up データが出ていて、180例中migration はゼロとのこと。ただし今日のようなLearning Curve のようなものは存在するようで慣れるまで少し症例は必要なように思えた。


おそらくmini thoracotomy との相性がよいであろうSutureless Valve 、TAVI、通常のAVRの3つの選択枝がでてきたのだが、患者さん1人1人によくどれが一番メリットがあるか考えないといけなさそう。TAVIは全くもって別物と考えていいと思うのでTAVIと通常のAVRの適応はある程度意識できるのだが、、Sutureless Valve の良い適応って何だろうか。


しかし日本に来るのは3-5年後だろう。


昨日はDr. Mt の手洗い。MVrepairの権威ではあるが、残念ながら執刀のチャンスは無いのであんまり手洗いせんでもいいかなと常日ごろ思っている。幸いDr. Mt側も助手には3年目のフェローのみをつけていてresident や2年目以下のフェローはつかない。今3年目のフェローが休養中のため出番がまわってきたのだが。


症例は40代のMSr、MS severe。多分リウマチ熱。あとは至って健康。


A3とP3メインで弁下組織の癒合。とても肥厚している腱索と乳頭筋が一体化してvalve にがっちりくっついている感じでleaflet は比較的正常。弁を観察後に腱索をばさばさと切り出すDr. M。途中で観察もしながら切っていくが最終的に腱索を全部切ってしまった。。。


そしておもむろに人工腱索再建。トータル8本植えて全再建。。。その状態では腱索の長さ調節が難しいとのこと。そのため、4-0prolyne で前尖と後尖をいったん縫い閉じてLVに水を注入。その水が漏れが無い状態を作り出した上で8本の腱索を結さつした。本人曰くチャンスは20%ぐらいだろうとのことだが、、、、さて。






逆流テストは逆流一切無し。。。まさに1滴も無かった。

M弁にsizer も14mmと15mmを2つ入れてMSの無いことも確認。彼は用心深いので将来的なMSも考えてring も入れなかった。





正直なところ、かなりびびった。もういい年なので手術室でおどろくことはほとんど無くなってきているのだが今年一番びっくりしたかもしれない。。。







ただしdeclamp 後にエコーで見てみるとA3P3から逆流、そしてMS もmean 8mmHg ??? Dr. M曰く、「MSはA3の石灰化が強くて弁尖が硬くて動きが悪くなっている(可動性が悪くなっている)」とのこと。多分そのための逆流。その後Dr. Mに説明してもらったのだが、逆流試験は左心室が収縮した状態を見れないので、逆流試験でOKでも逆流は起こりえるということ、MSは当然チェックできないとの説明を受けた。




どうしても再建したかったら自己心膜をA3に張り替えればできると思うと言っていた。ただ患者さんが生体弁を希望しているのでそんな再建よりはもう生体弁の方がまだ長持ちするんじゃないかということになりMVReplacement。そう、生体弁よりも良い再建ができそうならrepair、 できなかったらreplacement。当然のことだが納得。そう、もしも7-8年以内に再手術しなければならないぐらいならMVReplacementの方がよっぽどましだということだ。2-3年以内に僧帽再建後の再手術っていうのを結構みたことがあるし、MRmild 残存はOKというのりも日本で見てきたけど問題外ということになる。


余談であるが今週はDr. MからMV再建の授業も2時間受けた。1年後の再発率が一番高いとのこと。術後に直った直ったでは許されないようだ。


同時にDr. M曰く、ほんの少しでも再建できる可能性があるのならtry するべきだと。I was very close. とくやしそうに何回も言っていた。


やはり手術の奥はまだまだ深い。



今日はTAVI2件。正直なところtransfemoral の場合はstaff surgeon が手洗いして助手はバックアップのみですることが無い。プロテクターが重いのでプロテクターを脱いで基本的に外から見ている。午前中の1件目は2尖弁、non coronary leaflet が大きくsinus が1㎝、他よりも低いとのこと。これに無理にバルブを入れるとフィッティングが悪くなるとのことでvalvoplasty のみで後日AVRになった。


どうしても手術が嫌な80代の患者さんだったとのことで一応トライしたのだが。。。とのこと。術前にそんなこと分らなかったのだろうか?日本だったらおそらく許されないだろう。まだ充分に術前のTAVIカンファレンスに参加できていないこともあり施設としての適応の決め方もよくわからないまま1年も経ってしまった。このままではものにならない。


技術、手順自体はカテーテルができれば誰でもできるように見える。トラブルに対応できるできないは別にして、単純に植え込むだけの手順なら自分でも明日からでもできるだろう。ただ日本人の医者やコメディカル100人レベルを相手に1時間堂々としゃべれるぐらいの知識、他人に言ってもはずかしくないぶれない適応、トラブル対応の経験などが無いとものにしたとは言えない。


手洗いが1例減りそうだが木曜日のTAVIカンファに出るようにしよう。。。


Never stop learning というのは今日この午前中の症例をdiscussion した際にDr.Lからいただいたありがたい言葉。


約1年間、日本人式でなにも文句も言わずにいわれたことをやってきたが、自分ももう若くないので2013年は時間を無駄にしたくない。


1.TAVI カンファに出て適応やpitfall を学ぶこと

2.基礎研究、実験をはじめること

3.すべてのLVAD患者を全員術前から術後まで診て管理と適応を学ぶこと。

4.Minimally Invasive にかかわっていくこと。


を中心に自分である程度希望を出してスケジュールを組みたいと思う。

CABGやAVRの症例は減るだろうが上記のほうが大切に思える。TAVI、LVADで学会発表までできれば完全だろう。これらをStaff にお願いしてお許しを得ることが第一だがとりあえずこの方向で。そして今後の身の振り方も決める必要がある。


12月初めに大きな論文をsubmit して燃え尽き症候群になっていたが気持ちを新たに頑張らないと。。。