SEOにおけるキーワード(検索クエリ)とコンテンツの考え方 | CyberAgent SEO Information  (サイバーエージェントSEO情報ブログ)

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サイバーエージェントSEOラボです。当ブログでは、皆様がウェブサイトを運営するにあたって必要となるSEOに関する情報をご提供して参ります。

これまでも何度もSEOにおいてコンテンツは重要であること、
コンテンツはキーワード(検索クエリ)の要素を構成する要素を満たすものであることなどをこのブログでも書いてきましたし、
セミナー等でもお話させて頂きました。

ところが最近この概念だけでは足りないかな?(実際には要素を全部満たせばOKなのですが、ウェブサイトにそんなになんでもかんでもコンテンツは突っ込めないので)
と思っており、今日はあらためて今のSEOにおいてコンテンツを用意するうえで気を付けていきたいことについて書いてみたいと思います。

①User Intentを意識する

よく言われる、3つのクエリの種類
・ナビゲーショナルクエリ(Goクエリ)
・インフォメーショナルクエリ(Knowクエリ)
・トランザクショナルクエリ(Doクエリ)

これらを意識することがより重要になってきていると思います。
Googleはそれぞれのクエリに対して、ユーザーがどのような意図を持ってきているか(User Intent)をかなり明確に判断するようになってきているように思います。
あるクエリは、ナビゲーショナルクエリとインフォメーショナルクエリのみだ、ということであれば、
何かユーザーにアクションを起こさせることを目的としたサイトは上位に表示されないかもしれませんし、
あるクエリが、ナビゲーショナルクエリとトランザクショナルクエリの意図しかないということであれば、
ユーザーに情報を提供するだけのコンテンツは上位表示されないかもしれません。

Googleで「ラーメン」と検索すると、店舗情報や店舗の情報をまとめたコンテンツが上位に表示されます。
その反面、ラーメンの通販サイトは、宅麺であっても、楽天であっても、Amazonであっても出てきません。
それも1ページ目というのではなく、100位以内に入ってもいないと思います。
また、あわせてラーメンのレシピに関するページも上位表示されません。

これが「うどん」であれば、レシピが上位に出てきますし、2ページ目には通販も入ってきます。
食品は全体的に楽天やAmazonの上位表示は少ないようですが、「ラーメン」は他よりもやや極端だと思います。
仮説の域をまだ脱しませんが、検索クエリにおけるユーザーが求めるものをかなり厳格に判断している可能性があると思います。
(これについては本年の京都大学との共同研究で取り組みたいと思っています)

②そのコンテンツが検索結果に出てきてうれしいか?を意識する

①の「ラーメン」で言えば、非常に良質なラーメン通販サイトが出てきても“嬉しい”と思うのですが、
Googleは現在そのような作りになっておらず、①のUser Intentありきで判定をしている可能性があります。
その前提で、①を見事潜り抜けた場合の話です。

例えば「初詣」と検索するとき、あなたなら何が出てきたらうれしいでしょうか?
「初詣行ったよー!こんなことお祈りしたよー!」
というブログはうれしいですか?あなたの求めているものですか?
普通はこういう人は少ないと思います。
実際にGoogleで「初詣」と検索すると、初詣のガイドページが大半の検索結果を占めます。
まさに、大半のユーザーが求めているものでしょう。

「二日酔い」と検索する人は何を求めていますか??
大半の人が「治し方」ですよね?
Googleの検索結果はどうなっているでしょうか?

「京都ラーメン」などで検索する人は何を求めていますか?
「京都のおいしいラーメン店の情報」ですよね?
だったら食べ歩きブログも見る価値があるでしょう。

これはまさしくクエリの解釈に結びつく部分なのでハミングバードによって精度が上がった可能性はあります。
今は検索結果が見事にこのようになってきたという印象です。
実際にブログは特定の検索クエリで大きくランクを下げ(一方で上がったものもあり)
Q&Aサイトが多く出てくるクエリやキュレーションが多く出てくるクエリなども存在するようになったと思います。

ユーザーが求めていないコンテンツは上位表示が非常に難しい
と思っていたほうが良いと思います。



ユーザーが求めていないであろうコンテンツを無理やり作ってランクを上げるSEOというのはすでに終焉していると考えていいと思います。
かつてであれば「二日酔い」というキーワードでランクアップさせようと思ったら
「二日酔いのメカニズム」だけでランクがあげられたかもしれません。
ただ現在は(2ページ目にはあるので不可能ではないかもしれないけれど)難しいと思います。
「ラーメン」だったら昔は、「ラーメン通販」だけのサイトで外部リンクを強化してれば「ラーメン」でも上がったかもしれません。
でも今の状況では難しいでしょう。
「初詣」で上がっていたブログも昔はあったのではないでしょうか?でも今は単独のブログで上がることは難しいでしょう。
(初詣ブログのキュレーションとかであれば可能性はあるかもしれません)
いずれにしても、そのクエリに対して人が何を求めるか?自分だったら何が出てきたらうれしいか?
を想像してコンテンツを用意しないと、なかなか今のSEOは難しいと思います。
また、そういうコンテンツがなく、作ることもできない状況で無理に狙っていくというのも厳しいでしょう。

Googleは検索結果からどこをクリックされているかで、何を求められているか学習していると思います。
検索結果のクオリティを高めるには当然のことだと思いますので、これから検索されればされるほど、検索結果がクリックされればされるほど、さらに検索ユーザーが何を求めているか?の精度が高められていくことでしょう。


蛇足ですが「片思い」とか「告白」とかのキーワードだと、どういう意図があるか?を今日私はアラサー、アラフォーのおじさん3人で考えておりました。
とても気持ち悪い光景だったと思いますが、SEOをやっていくには必要な要素であると思っております(爆)

木村 賢 twitter,