去る7月の西日本豪雨により岡山県や広島県では大きな被災となり、鉄道網では山陽線が未だに全面復旧していません。山陽線は首都圏と九州を結ぶ物流の大動脈で、いち早く山陽新幹線は復旧したものの在来線の全面復旧には今暫く掛かるようです。

 

 

 人の輸送は新幹線や在来線では一部代替え輸送にて難をしのいでいるようですが、貨物については船舶及びトラックによる代替えでは最盛期の約20%しか許容能力がありません。そこで、8月28日より名古屋貨物ターミナルと福岡貨物ターミナル間の貨物列車を岡山から伯備線と山陰線を迂回する形で貨物列車の迂回運転が行われております。

 

 

 

 

 迂回運転にはJR貨物が機関車や乗務員を担当しており、特に非電化区間にはJR貨物愛知機関区より3輌のDD51が米子に一時在駐し米子と北九州貨物ターミナル間を担当します。この迂回運転は阪神淡路大震災以来22年ぶりの事となります。
 尚、名古屋~岡山~米子及び北九州~福岡間は通常の電気機関車にて運行されており、通常の約2倍の所要時刻で運転されています。
 しかし、現在の輸送量は迂回貨物を入れても最盛期の約20%にもならず、物流にとって鉄道は如何に重要であり早期の全面運転を望むところです。