クルマが使えず、よって滑りにも行けず、それ以前の話として、まだ所用に足を捕られ自由時間もわずかな中で、唐突に書物の話題をひとつ。
カシオペアのキーボード奏者の向谷実氏が書いた「鉄道の音」(アスキー新書)。筆者は音楽業界随一の鉄ちゃんとのことで、本業以外に鉄道もののゲームソフトの制作や、京阪やJR九州の発車メロディの作曲をしたそうだ。面白かったのは、その作曲云々もさることながら、冒頭の2ページ部分で、走行中のジョイント音をドラムに例え、走行音全体を交響曲のイメージで捕らえているあたり。加速中はアッチェル(=アッチェレランド、徐々に速く)で、ポイント通過は、フィル(=フィル・イン、短い即興演奏)が入る、など、思わず膝を打ってしまう。また、ジョイント通過音(=ダダンゴゴゴゴン)が、自分の乗っている車両の前後の車両で少し早く(または遅く)鳴るのを、ディレイをかけたような感じと表現しているところなど、ジョイント通過音とポイント通過音をドラムの譜面にしてほしいと思ってしまう。もちろん、走行速度に準じたBPMで、できればスタジオダンス系のメロディを乗せて。