今朝の天気予報は、午後の方がよくなるとのことだったので、ゆっくりと出発する。もっとも目的地は奈良・三重県境付近なので、いつものように足して2で割る方式で推定する。
昼前に現地に着いてみると、北方向は青空、南方向は雲に覆われており、概ね予報どおりであった。予定コースは、兜岳と鎧岳という、特に後者は一度見たら忘れられない特異な姿をした山で、以前、初めて北アルプス(槍ヶ岳)に登る訓練?のために、谷を挟んで鎧岳の反対側の倶留尊山に行ったときに、大岩壁を擁した異様な姿を長閑な山里の背後に唐突に立ち上らせていた記憶が強烈であったため、一度その頂上に立ってみようと思っていた。兜岳は、余り印象はなかったが、両方セットで登ってもたいした距離ではなく、なにより鎧岳を望めるところが兜岳の登山道にあるとのことだったため、ぜひ行かねばということで、赤目の滝方面に抜ける林道に入る。
登山口からいきなり登ると兜岳山頂までわずか45分とのことなので、ウオームアップを兼ねて近くの済浄坊の滝まで寄り道をする。このほか林道沿いにも長走りの滝があり、ミニ赤目といったところである。登山口にある小さな神社で昼食用のおにぎりのうち1個を食し、いよいよ兜岳に向かう。20分くらいで、ここから先急斜面につき注意との案内板があり、次第に傾斜が強まり、なんと60度くらいありそうな露岩の横にロープが張ってあり、そのロープに捕まって登れという意味なのか、その露岩部分が危険なので近寄るなという意味なのかよくわからず、後者だと、60度の岩でない傾斜を登ることは足場の確保の点でむしろ危険と判断し、露岩部分を登ることにした。かといって、この箇所のロープはあまりに露岩の端にあるため、ロープに頼ることができずプロテクトなしの岩登りに近い。その距離は短かったが、本当にここが登山ルートなのか一抹の不安がよぎる。8月に行った飛騨泣きの方が、スケールはともかくまだ足場や手がかりの点ではしっかりしている。
ともかく兜岳のピークに着き、残りのおにぎりを食べ、鎧岳へミニ縦走する。10分ほど行くと鎧岳の大岩壁を真横から望む箇所があった。鎧岳は、見る方向によって全然姿が異なり、例えれば、南北に走る高さ500mの山塊をいきなり羊羹を切るようにすっぱりと切った切り口が大岩壁で、その羊羹も東側に片寄って?おり、南からみると右側に片寄った羊羹の切り口を正面から見ることになる。兜岳からは羊羹を横から見る格好になり、大岩壁の迫力はあるが、平地からいきなり、ぬうっと立ち上がる、南側からの方が印象が強い。
ともかく、兜岳の下りも劣らず急勾配で、脚ががくがくになり鎧岳との鞍部である峰坂峠に下り立つ。峠からは再び鎧岳への登りだが、山容からの予想に反し兜岳ほどの急斜面もなく、峠から30分弱で頂上に出た。東側の眺めが良く、岩壁の縁までは行けないが、さすがに足元が切れ落ちている雰囲気は伝わってくる。真下の県道との高度差は500mもある。その谷の向こうには、かの倶留尊山と、その一角を人工的に切り開いたかのような倶留尊高原(曽爾高原?)が広がっている。
例によって山頂でコーヒーを淹れた後、下山した。さきほど山頂から見下ろした県道伝いにクルマに戻ってみると、正味歩行時間は4時間を切っており、この間標高差で700mを上り下りしたことになる。
最後は、村内にある曽爾高原温泉のお亀の湯で締めくくった。露天風呂を含め浴槽が3つあり、うち1つは「源泉かけ流し」とのことで、アルカリの温めのぬるぬるの湯があふれていた。
記念写真を2枚。
PHOTO:鎧岳南面
PHOTO:鎧岳東面

