なににも隠れずに | QOL ~Quality of Life~

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日々のいろいろ、仕事、乳がん。
でも、より良い人生のために。
毎日笑って、生きていこう。

7月8日。

乳がんの告知を受けた日です。


これだけ年月が過ぎても、

忘れない日付です。

39歳だったあの日から丸6年。

あのとき、6年先の未来を想像することが全くできませんでした。

いまこの場所にいること、

ただただ感謝しかありません。


6年という時間のなかで、

わたしはもう癌患者ではない、と思うと同時に、

癌になったことを思わない日はないことも事実なのです。

怯えているわけでも不安な気持ちとも少し違い、

受け入れて日々生きている、

ということに近いのかもしれません。

6年経っても、癌になったことは忘れられませんでしたが、

これからもそうして共存していくのでしょう。


きっと誰もの胸のなかに沁みた、

「癌の陰に隠れないで」


その言葉を受け、それぞれの胸のなかに、

さまざまな思いがあったのではと思います。

人は皆、同じところへいつか還る。

それまでをどう過ごすか、

わたしもこの言葉を知って、

一時期フラッシュバックのように考えました。


つい先日、

乳がんになったことを話した、

ある人がわたしに言いました。

世のなかは「等価交換」でできている。

何かを得たら、何かを失う。

その逆も然り。

あなたはそれによって何かを得るはず。

それとももう、手に入っているかもしれないね、と。


鹿児島からの帰りの飛行機で。

窓の外の空を見ながら思いました。

もう、ひとつしかないんじゃないか、と。

いつかくるその日までできること。

後悔しないでその日を迎えるために。

どう生きるか、できることはひとつしかないんじゃないかと。


幸い、いまわたしは再発することもなく、

完全に社会復帰できています。

だから、

諦めない。

言い訳しない。


そして、起こっていないことを恐れない。


やりたいことがあるならやる。

行きたいことがあるなら、行く。

手に入れたいものがあるなら、手に入れる。

やりたいことをやれるものからやっていく。


後悔しないために生きる。

わたしはそこに行き着きました。


人からどう思われるかより、

自分の気持ちを大事に生きていきたいと思います。

なににも隠れずに。