Bさん。
Bさんが再発した。
だから今月で辞めることになったから。
聞いたとき、一瞬で涙が出てしまった。
再発。
その言葉のインパクトはものすごい。
驚かせてごめんね、
わたしは大丈夫だよ、とBさん。
働いていて大丈夫なの、
しんどいところはないの、と聞いたわたしに、
ここに来ている方が気が紛れるからいいの、
家にいるとぐるぐる考えちゃうから、と。
わたし、待ってるから、
仕事もいろいろしんどいなって思うこともあるけれど、
でもBさんが戻ってくるのを励みにして待ってるから。
それにはなにも答えずに笑っていたBさん。
結局Bさんは休職になった。
どの部署に挨拶に行っても、
辞めてくれたら困るよ、
早いとこ治して帰ってきて!と言われたのだと。
Bさんはそういう人なんだ。
姉御肌のAさんの後ろでいつも控えめに笑っていたBさん。
真面目で手を抜かずに毎日動き回っていたBさん。
みんな見ていたんだな。
すごく嬉しくなった。
Bさんも心配だけれど、
Aさんのことも心配。
おふたりは本当に良いコンビだったから。
しばらくのあいだ寂しくなるね。
Aさんにそう言った。
この人はわたしの妹だから。
必ず帰ってくるから大丈夫。
何度も何度も言うAさん。
Bさん帰ってきたら癌友で宴会しようね。
そう約束した。
再発したと聞いてから。
Bさんと顔を合わせるたびに、
Bさんと、ハグした。
最初はやだ~と戸惑っていたBさんだったけれど、
ここ数日は、
Bさんのほうから手を伸ばして、
ぎゅっとハグしてくれるようになった。
休職前、最後に顔を合わす日だった今日。
Bさんと会うたびにハグした。
落ち着く、と言う小さなBさんを、
いつまでも抱きしめていたいと思った。
わたしのお母さんのようなひと。
待ってるからね。