娘とふたり、
夏休み最後のお出かけ。
自治体が企画した、
親子で平和を考える、
というバスツアーに参加。
地元から、観光バスで、
まずは九段下の「昭和館」へ。
7階建の建物を見学することができます。
6・7階は、
ガイドの方の解説付で
戦中・戦後の人々の暮らしを見学。
たくさんの寄贈品や写真が展示してあります。
寄贈された数々の品は、
本当に迫力があり、
無言で存在感が迫ってくるようでした。
入ってすぐ、
いくつかの千人針が展示してありました。
これが何故この状態で(破損したりせず)、
ここにあるかわかりますか、とガイドさん。
この人は無事に帰ってこれたからですよ、と。
重い言葉でした。
何故、このツアーに参加しようと思ったか。
わたしは子供の頃から、
日本の戦争にまつわることを見たり聞いたりすることが、
情けないくらいできなかった。
教科書のそういうページも怖くて開けなかった。
高校の修学旅行で訪れた沖縄で、
戦時中、病院になったという洞窟では、
早くここから出たくて、
語り部の方の話も頭に入らなかった。
映画も本も、戦争ものは、
一切見ることができなかった。
戦争はいけない。
それはじゅうぶんわかっていても。
やっぱり病気してからかな。
夏がくるたびに、
こんなんじゃいけない、と。
人は皆、
幸せに人生を全うする権利があるのだ、と。
今年の夏の前、
ある番組で、
沖縄の女性が女学生時代、
沖縄の地上戦で、
従軍していた隊の女性以外の全員が、
全て自決したという場所を訪れ、
顔を覆い首を振りながら泣いていた。
70年近く、苦しめられてきた記憶。
遺された人の苦しみ。
うまく言えないけれど、
わたしは知らなければいけない。
そう思った。
昭和館を見学して、
普通の市井の人々を撮った写真が、
こんなにあるのだ、と驚いた。
そしてこれは、
わずか70年ほど前の事実なのだということも。
子どもたちも真剣な表情で、
ガイドさんの話を聞いていました。
子供向けに、
井戸での水汲みを体験できたり。
本当に多くの展示物も。
1時間半の滞在。
時間が足りなさすぎて、
ここはまた必ず来よう。
国会議事堂やあちこちの官庁、
大使館などをバスガイドさんに説明してもらいながら、
九段下から、有明へ。
有明で、お昼ごはん。
スカイツリーが見えました。
最後は、
夢の島公園の、
「第五福竜丸展示館」へ。
アメリカの核実験で被曝した、
第五福竜丸のことは知っていたけれど、
まだそれそのものがあるだなんて、
今回まで知らなかった。
事故に遭うまでの経緯、
死の灰を浴びた乗組員の方々のこと、
展示されるまでの船の数奇な運命などを、
ここでもガイドさんから話を伺う。
何度も、放射能、という言葉が出る。
放射能と放射線は、
同じでないことは詳しくはないけれど、知っている。
でも元は同じところからきているもの。
放射線治療をするとしないでは、
再発率に大きな違いがあったわたしにとって、
この先、
人を苦しめる手段にならないことを強く祈る。
出来得る限り、
これからも知らなければいけないと思う。