病気してからの、
数ある記念日のなかで。
今日、6月20日も、
また忘れられない日。
すべてのはじまり。
初診の日。
去年の今頃は、
「ああ、あれから1年経ったんだ」と、
やたらと感慨深い思いと同時に、
何を思い出しても、
いくらでも涙が出た。
また記憶が鮮明すぎて、
思い出すこと全てが生々しく、
気持ちも少し不安定になったほど。
3年目を迎えるいまは。
「ああ、あれからもう2年になるんだ」
感慨深い度合いも、
去年とは違う。
そして、涙は出ず、
その代わり、
口元がほころんだ。
懐かしいような穏やかな気持ちで、
この日を思うことが出来て、
ああ、それだけの時間が経ったんだなと、
時間薬ってあるのだな、と。
地獄も見た。
明日がくるのかもわからないと思えた日もあった。
でも、時間は、
確実にいろんなものをやわらげ、
わたしに人間らしい感情を戻し、
ずいぶんたくさんのものを整理し、
かけがえのないものも届けてくれた。
2年の間に流れた時間に、
心から感謝する。
そして、この先、
いい方向へ進むことを信じる。
ハーセプチンのように、
もっともっと、いい薬が使えるようになって、
いまよりもずっと、
医療が進んでいくと信じる。

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