「ウィッグって、バレてもいいじゃないですか」
それを言われたとき、
顔がカーっとして、一瞬頭にも血がのぼった。
何を言ってるワケ?!
あたしがいまどんな気持ちでいると思ってるのよ?!
手が出る寸前、ていうくらいに。
でも、そのあとに続けてくれた言葉を、
わたしはいまもずっと、感謝している。
この春、職場復帰を決めたとき。
また自分に仕事が務まるのか、
この年で癌になんてなったわたしを、
皆受け入れてくれるのだろうか。
何より、ズラであたし、やっていけるのだろうか?!
すごくすごく、不安だった。
職場復帰すると決めた日、
休みだった同僚2人が出てきてくれて、
一緒にランチをして、おしゃべりをした。
正直、わたしはドキドキだった。
ウィッグのわたしを、
2人はなんて思うのかな。
すごく緊張した。
近況報告があれこれ済んで、
正直に、自分の気持ちを話してみた。
復帰を決めたけれど、すごく不安。
ついていけるかな、
ちゃんと思い出せるかな、
何より、あたし、ズラだしさ~。
このときに言われたのだ。
「ウィッグって、バレてもいいじゃないですか」
契約スタッフのリーダーでもある彼女が続けた言葉はこうだった。
「ウィッグって、バレてもいいじゃないですか。
要は、どうしてウィッグなのかってことですよね。
いま、おしゃれでかぶってる人もいっぱいいますよね。
わたしオシャレでウィッグなんです~って、
オシャレ番長目指せばいいんですよ!」
もう、すごく驚いた。
目からウロコが落ちた。
そんな発想、微塵もなかったから。
ウィッグ=病気で脱毛した気の毒な人。
そう思われたら、もう、一生立ち直れない。
不安でいっぱいだった。
バレたら終わり、そう思っていたわたしに、
同僚のこの言葉は、
いまもわたしを、とても元気づけてくれる。
ニコニコ笑って仕事ができるのは、
この言葉のおかげかもしれない、と思う。
暑いけれど、もうすぐ9月。
皆さまも良い週末を(・ω・)/
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