その感覚に包まれたあとは、
言いようのない、孤独と恐怖を感じ、
ただただ、悲しくなって、
丸まって、泣いてしまいたくなる。
1年たったいまでも。
乳がんになってから、
PCの前に座る時間が増えた。
癌関連の話題や情報や、
以前は知りもしなかったサイトを開いたり。
思いがけず、乳がんをメインにしたブログを書き、
そこから、同病の皆さんとの交流が生まれ、
胸には傷が出来、
肌は相変わらず焼けていて、
一時期は容姿にもずいぶん影響した。
髪だって、やっとベリーショートになったくらい。
癌になったおかげで、
わたしの人生は一変した、といっていいくらいに。
それなのに、時折、
「ああ、わたし、癌なんだ!!」
と、思うことがいまだにある。
その不思議な感覚は、
時と場所を選ばず、不意にやってくる。
ネットで、癌関連の情報を見ていて、
ああ、そうか...なるほどね...。
などと、読み進めていて、
はあ、癌って恐い病気だわ...なんて、
まるで、他人ごとのように思った次の瞬間だったり。
キッチンに立って、
ごはんの支度をしている最中、ふと、だったり。
癌て、恐い、
でも、わたしはもうその「癌」なんじゃん!
ああ、わたし、癌なんだ、
恐い、恐い!と、泣きたいような気持ちになる。
この感覚に襲われたあとは、
どうにも、「心」が不安定に思えて、
メンタル面のケアが必要なのかなあ、と、
ぼんやり考えたりする。
1年もたって、
ずいぶん這い上がってきたように思っていたけれど、
いまだに自分のなかでは、
折り合えていない部分が多すぎて、
気持ちにひずみができているのかな、と。
でも、日々の忙しさに紛れ、
いつしか忘れてしまって、
そしてまた、その不思議な感覚がやってくる。
学習能力がゼロだ。
毎回、いま気がついた!とでもいうように、
「わたし、癌なんだ!!」と思う。
最近忘れっぽさに拍車がかかっているから、
もう仕方がないのかもしれないけれど、
その感覚のあとにやってくる、
孤独と恐怖感を感じるのが、すごく辛い。
いまよりも1年後、
そして2年後、
わたしはもっと強くなっているのかな。
そんな感覚にも襲われることなく、
ガハハと笑うおばちゃんになっていたい。
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