数日前に見つけた、病院の中の「がん相談室」
「ご相談ください」の張り紙を思いだし、ふと、行ってみようという気持ちになった。
何をするところかは良く分からないけれど、
なにかわたしにとって良い情報や、役に立つことがあれば教えてもらおう。
今日の放射線が終わった後、その扉の前に立ってみた。
うーん、ノックもしにくいし、開けにくいなあと躊躇していたら、
すううっとドアが開き、小柄でふくよかな、目尻が優しく下がった40代後半くらいの女性の方が、
「こんにちは、どうぞ」と招き入れてくれた。
ええと、どんなところなのかなあと思いまして、気軽に来ちゃったんですけど...ええと...
と、もごもご言うわたしに、その人は優しく笑いながら、
「いいんですよ、どうぞどうぞ」と、相談室の中の個室に案内してくれた。
個室のテーブルに向かい合い、名札を持ち上げながら、名字だけを名乗ったその人は、
それ以降、ニコニコしているだけで、口火を切ってはくれないので、
8月に別の病院で乳がんの手術をし、いまはここで放射線に通っていること、
放射線があと3回なこと、数日前にこの部屋を見つけ、
どんなことをやっているところなのだろうと思って来てみたことを話した。
ここではどんなことをしているのですか、との問いに、
がんの患者さん、その家族から、病気や治療に関して、あらゆる相談を受けており、
相談内容に合わせて、医師や看護師、行政などに橋渡しをすることもある、とのこと。
できるだけ力を尽くして、抱えているものを軽くしたいと思っているのだ、と
その人は真っ直ぐわたしを見て、そう答えた後で、
なにかわたし達にできることはありますか、と付け加えた。
ら、その一言でスイッチが入ってしまい、涙がドバーッと出てきてしまった。
恥ずかしさでいっぱいになるけれど、涙が止まらず、
時折、ごめんなさいと伝えながら、気持ちが落ち着くのを待ってもらった。
謝るたびに、「いいんですよ、辛かったですよね」と言われ、そのたびにまた泣いてしまい、
役に立ちそうなパンフレットとかお知らせとかあったら、もらって帰ろうくらいに思っていたわたしは、
完全にペースが狂い、初対面のその人の前で、吐露しまくってしまった。
気持ちが不安定になるときがあること、
周囲に本音をぶつけられる人がほとんどいないこと、
病気を機に疎遠になった、実母との長年の関係。
つらつらと話しながら、ああ、あたし要するに「孤独」なんだな、と思ったと同時に、
いま、生理前だったんだな...と気がつき、深く反省する...。
長年の付き合いでかなりコントロールできるようになったものの、
乳がん発覚後、PMSの症状が酷い。
ホルモン治療が始まったら、この症状はどう転ぶんだろうか。
その人は、ただ、うんうん、と話を聞いてくれた。
時折、辛かったんですね、いいんですよ、よくがんばりましたね、という言葉を挟みながら。
他に、この病院でも患者会ができる動きがあること、
心療内科等でのカウンセリングも考えてみてはどうか、などと話してくれた。
30分ほどを過ごして、その部屋を後にした。
話を聞いて頂いて、本当にすっきりしました、ありがとうございます。
心から感謝した。
普段の生活のなかで、誰かに病気関係のことで話を聞いてもらう、ということがほとんどない。
2、3の友人だけだ。
ダンナには治療や病院の話はするけれど、本音は意図的に話さない。
話せない本音がわたしのなかに澱のように溜まり、時々どうしようもない気持ちにさせるのかもしれない。
今日は思いがけず話を聞いてもらえて、すっごくスッキリしてしまった。
スッキリしたら、お腹が空いた。
今日はトマトクリームスパゲティを作ろう、と、頭の中をそれでいっぱいにして帰ってきた(^ε^)
今日のおやつは、ガトーハラダのラスク。
うっまーい
ホワイトチョコレートがかかってるのも好きだな~
ちょうど1年前、お店のオープンに向けて、必死で研修していたとき。
トレーナーが言っていた。
「周りと比べて落ち込まなくていいんだよ、昨日の自分と比べなさい」
これも宝物の、言葉のひとつ。
まずは気持ちの安定を図ろう。
そしてアゲアゲ!
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