フジミのGT40

あの映画の真の主役だった曰く付きの1966年ルマン2位入賞車

映画公開当時はなぜか再販されず、ずいぶん経ってから再販された。

 

キットの方は伝説のロッソを立ち上げたスタッフ(つまりエンスーシリーズのスタッフ)が遺した置き土産。

917と共に作り手の情熱が窺える良キット。

 

部分的に何時ものフジミらしいポカミスはあれど

 

このガーニーリップの薄さとか気合い十分なディテールに制作意欲が刺激されます。

 

臓物との嵌合が良すぎるんでボディの嵌め込み時に邪魔になるサイドシルは切り離す。

 

何度も仮組みして車高調整を繰り返す私の様な人には必須作業。

 

キットのままだと車高はこんな感じ。

GT38くらいw

 

これではあまりにも低過ぎて違和感がある。

 

このアングルだと気にならないけどスプリング折れたんじゃないか?ってくらいのシャコタン具合。

 

リアアクスルはアッパーアームが無くてアップライト位置がフラフラと定まらないので3ミリプラパイプを適正車高になる様にして貫通させる。

 

フロントはプラ板を上手い具合に積層して0.8ミリほど上げる。

 

トレッドもついでに広げてこんな感じ。

 

トレッドはあまり出し過ぎない方が往時らしいけど模型映えを優先してみた。

 

前後の車高のバランス取るのも結構難しい。

 

シャーシはアッサリしてるけど押さえるとこは押さえた的確なディテールでフジミらしくないw

往年のエンスーシリーズの残滓がそこかしこに残ってる。

 

エンジン再現も欲しかった。

まぁモノグラム辺りのコブラとかから引っ張ってきても載せられるスペースはある。

 

トランクルームもディテールアップしてくださいと言わんばかりの構成。

エンスーシリーズで出ていれば。。、

 

ボディの下地。

まずはザックリと黒を薄吹き。

 

全体を600番で研ぎ出す。

この段階でパーティングラインとかヒケとかを消す。

 

フロントグリルは抜いてしまおう。


カッコいいんで事あるごとに仮組んではニヤニヤ。

 

60年前のルマンに思いを馳せる。

 

車高はGT39.5くらいにはなったw

 

再度黒をうっすら吹いて1000番で研ぎ出し。

研ぎ傷を残さない様に水研ぎ&こまめなペーパーの交換。

 

入り組んだ形状が多いけどペーパーを小さく切って斜めに切った割り箸の先で押し付けながら研いでいく。

 

ボディ色はフィニッシャーズのブルーグレイとピュアホワイトにスーパーシェルホワイトを加えて調色。

まずは一層目。

 

二層目で入隅の黒は隠蔽できた。

 

特徴的なハトメがびっしりと埋め込まれたシートの再現。

まずは銀色吹いてマスクゾルを筆でチョンチョンと塗る。

 

黒吹いて・・。

 

マスクゾル剥がしてからエナメルで墨入れして歪な円形をそれらしく見える様に手直し。

マスクゾル筆塗りしたんなら黒塗ってから銀を筆塗りしても良かったんじゃ・・とか考えてはいけないw

 

シートベルトはキットに付属のものを使用。

肩ベルトが調整できない組み方指示だったのを調整できる様に分割して組み立て。

 

その他内装部品はボディとのクリアランスがタイト。

キチンと摺り合わせしないと泣きを見る。

 

内装組むと少しボデイが持ち上がってしまった。

後で調整せねば。

 

それにしてもカッコイイ。

 

リアオーバーハングの短さとロングノーズの対比が美しい。

 

ライト周りの赤はデカールが用意されてるけどこれは塗装の方が良さそう。

 

色味はデカールに近い朱色に振ってみた。

フィニッシャーズのシルクレッドにクロームイエロー混ぜた。

 

マスキングは境界を1ミリのマスクテープで。

左右揃えるのが難しい。

 

ブルーグレーに吹き重ねるとこんな感じ。

フィニッシャーズの赤と黄色は隠蔽力が高くて透けない。

 

ツヤも吹きっぱなしでこんな感じ。

 

奇跡的にマスク漏れなく吹けたw

 

デカールは良質。

滅茶苦茶貼りやすいけどサイズがビミョーに異なってて所定の位置に来ない。

 

比較的単純な面構成のルーフはそういう事もないけどトランクフードがなぁ。。

 

リアカウルのゼッケンとか三次曲面のダクトにかかるとこでも綺麗に馴染むんだけど考証違いで微妙に位置がおかしい。

 

まぁ言わなきゃ殆どの人には分からんしカッコイイからヨシとする。

 

サイドシル部は貼ってから分割した。

 

現代のレースカーと違ってスポンサーマークも無くシンプルで助かる。

 

レンズ類はコバ面をマッキーで塗りエッジにもかかる様に塗ると縁取りが出来ている様に見える。

ちなみにリベットの様に見えるのは皿ネジの頭だったりする。

インセクトピン埋め込みだと解釈違いになるんでアッサリと無視するw

 

オーバーコートのクリアはフィニッシャーズのオートクリアー。

研ぎ出しはペーパー使わずフィニッシャーズのコンパウンド、ハード>>ファインの順で。

 

ゼッケン灯とか塗り分けて艤装類組み付けて完成!

 

素直にカッコイイといえるデザイン。

 

赤部分はデカールに近い朱色だけど写真に撮ると赤に見える。

マルボロレッドと同じ現象。

 

ダクト周りは解釈違いがアチコチあるけど手直しするのもめんど臭いし効果もそれほどではなさそうだったんで華麗にスルーw

 

ガーニーリップの薄さが効いてる。

 

フロントインテークはくり抜いたメッシュ部分をそのままシャーシ前端に貼り付けただけだけどそれっぽく見える。

 

作りやすくて見栄えがするキット。

 

どこからみてもカッコイイ。

 

発売当時に買って仮組みで止まってる917も作りたくなってきた。

フェラーリのP3も欲しいなぁ。

P4から改造しようとして挫折したけど。