千葉県風土記の丘資料館リニューアル展示解説1 | 古墳んぽ~古墳と野の草を観察しながら散歩

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リニューアルされた千葉県風土記の丘資料館。

 

リニューアルオープンは4月29日だったのですが、”風土記の丘資料館リニューアル展示解説”に合わせて5月12日に行ってきました。

 

 

 

 

 


風土記の丘資料館リニューアル展示解説


第1部:第2展示室と回廊の展示

 

第2部:第1展示室について

 

 

 

 

今までは”千葉県の遺跡”と大崎台遺跡(佐倉市)幅が広かったが、今度は”北総の遺跡”に特化した展示にしたそうですよ。

 

 




 

第2展示室「縄文時代から古代の生活と文化」

 2階第2展示室では、縄文時代から古代までの人々の生活や文化に焦点を当てて、発掘された考古資料を用いて通史的に展示しています。縄文土器の変遷、弥生時代の再葬墓や環濠集落から出土した遺物、古墳時代の古墳や集落から出土した資料、奈良・平安時代の集落や墓から出土した資料などを展示しています。

 

 

 

 

 

2千数百年前、北九州に水田稲作が伝来すると徐々に東に伝わっていった

 

 

水田稲作は約7000年前に長江流域で始まり、4400年前には山東半島に伝わっていた。

 

しかし日本に伝わるのは非常に遅く、2千数百年前に北九州に伝わった

 

さらに関東に広がるのに葉時間がかかり、それは太平洋側は食料資源に恵まれたためと考えられる

 

 

 

 

 

 

 

壺棺再葬墓(多古町塙台遺跡)県指定文化財

 

 

房総の弥生時代の始まりを示す資料に壺棺再葬墓がある

 

房総のもっとも古い壺棺再葬墓は弥生初め(BC3)の多古町塙台遺跡や千葉市南屋敷遺跡

 

 

 

 

 
 

 

弥生のまつり

 

小銅鐸は九州から関東で広く用いられたが、房総はその分布の東限にあたる

 

 

 

 

大崎台遺跡第7方形周溝墓出土土器(弥生中期)

 

 

西から伝わった方形周溝墓の溝から壺棺が見つかるのは、壺棺再葬墓の名残

 

 

 

 

 

 

 

大崎台遺跡(佐倉市)

 

 

弥生中期になると地域ごとの特徴が目立つようになる

 

土器の特徴を見ると、

 

南には東海から櫛状の工具痕のある台付甕が伝わる。

 

北には、縄文や櫛描文の甕型土器

 

 

 

大崎台遺跡は佐倉市(北)

 

 

 

 

 

 

 

菊間遺跡は市原市(南)

 

 

 

 

 

権現後遺跡は八千代市。北と南の中間にあたり、両方を兼ね備えている。

 

 

 

 

 

 

手あぶり型土器

 

西から伝わってきた手あぶり型土器は、関東では千葉県で多く出土する。

 

これは古墳時代前期に前方後円墳・前方後方墳が出現する地域と重なる。

 

 

 

 

 

 

 

房総の須恵器生産

 

南の方の窯跡からは灰色の須恵器、北の方の窯跡からは赤い須恵器が出土するそうです。

 

南の永田・不入窯跡群は上総国府や上総国分寺などへ優品を供給、北の南河原坂窯跡など比較的低い温度で焼いたものはムラへ供給していたそうです。

 

 

 

 

 

 

須恵器(8・9世紀、南河原坂窯跡)

 

 

 

 

須恵器(8世紀、永田・不入窯跡)

 

 


 




回廊展示2「祈りの世界」

 

 2階第3展示室前の回廊部分では、縄文時代から古代までの人々がまつりや儀式に用いた考古資料などを展示し、当時の人々の精神世界に迫ります。

 

 

 

 

 

 

土偶

 

下の3つが土偶だなんて、プロじゃなきゃわからないわ(笑)

 

 

 

 

 

土偶

 

 

 

 

 

土偶

 

 

 

 

 

石棒

 

穴がたくさん開いているのは初めて見ます(記憶にないだけかな?)

 

 

 

 

 

 

有角石器

 

茨城県を中心に分布

 

房総では市原市から集中的に出土

 

用途はわかっておらず、祭に使われたとする説が有力

 

 

 

 

 

土器に描かれた鳥の絵(弥生中期・池花南遺跡)

 

 

 

 

 

 

 

石枕と立花(上赤塚1号墳)

 

石枕が5つも展示されていました!さすが北総(笑)

 

 

 

 

第2部に続きます。