11月に入り冬の季節となりましたね。
寒さで体が冷え病気になりやしくなりますので体を温めるようにしましょう。
さて今回は五十肩について説明します。
五十肩とは、肩関節の運動痛と夜間痛のことです。五十肩というのは俗称で、正式には肩関節周囲炎と呼びます。
五十肩は、50歳代を中心とする40〜60歳代の方に多くみられます 。
肩の関節は、骨や軟骨、靭帯、腱などによって構成されています。
五十肩とは、関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが退行変性(老化)して肩関節周囲の組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。
肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとで肩関節の痛みや動きの制限が生じます(拘縮または凍結肩)。
五十肩を発症すると、ときに日常生活に支障が生じるほどの強い症状が現れることがあります。
筋肉が衰えてくると、筋肉が骨に付着している腱が拘縮しやすくなります。
その状態で肩を動かすことで起こる肩周囲の滑液包の炎症が、五十肩の原因と考えられています。血流の低下も原因のひとつです。
また、年齢とともに、肩の部分にある関節を覆う膜や骨同士を結びつける靱帯の柔軟性が低下します。
上腕部の筋肉と骨をつなぐ腱板が加齢にともない変性し、炎症を起こしやすくなるなります。
五十肩の発症リスクとしては糖尿病で血糖コントロールが不良だと、腱板の損傷部分が血行不良になり、五十肩を起こしやすく、治りにくくなると考えられているそうです。
五十肩の症状は、五十肩の進行に応じて急性期、慢性期、回復期の症状に分かれます。
急性期の症状
五十肩が発症してから2週間ほどまでを急性期といいます。
急性期では、痛みが強いものの、無理をすれば肩を動かすことができます。
肩を動かしたときだけでなく、安静時や就寝時にも痛みが出でます。
痛みを伴う動作は無理に行わないようにしましょう。
このとき、肩の痛みを気にしてあまり動かさないようにすると、肩の動く範囲が徐々に狭くなる原因になります。
慢性期の症状
通常は6ヵ月ほど続く。痛みは軽減しますが、肩を動かしにくい状態になり、無理に動かそうとすると痛みが出ます。
痛みが軽減してきたら、硬くなった肩関節をほぐすために肩の運動を可能な範囲で行い、少しずつ肩の可動域を広げるようにしましょう。
回復期の症状
慢性期が約半年ほど経過すると、回復期に入ります。回復期に入ると、関節の痛みや動きが徐々に軽快してきます。
痛みや肩の動く範囲がほぼ元の状態に回復するには、通常約1年前後かかるといわれています。
しかし、治療内容によっては数年後に再発したり、反対側に同様の症状が現れたりすることもあります
自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるばかりでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。
痛みが強い急性期には、安静にし。急性期を過ぎたら、温熱療法(ホットパック、入浴など)や運動療法(拘縮予防や筋肉の強化)などを行いましょう。
次回は運動方法など説明していきたいと思います。