2021.9.9【中国経済】ソロスの警告‼️中国株暴落⁉️中国株の投資禁止の法律を‼︎年金基金にも適用を【及川幸久−BREAKING−】
今日のテーマは【ジョージ・ソロスの警告・中国 株投資禁止の法律を作れ】。
今日の主役はこの方ジョージ・ソロス。ソロス・ファンドの会長です。 ジョージ・ソロスは、ハンガリー系の ユダヤ人で、世界中で…特にアメリカで政治活動をされています。で、アメリカでの政治活動の立場は【反共和党】・《 共和党が大嫌い》 そして【反トランプ】・《トランプが大嫌い》ですので、昨年の大統領選挙では何とかトランプ が再選できないように、反対側をずっと支援していたと言われています。
・そういう意味で、私自身の立場とは真逆なのであまり評価できないのが正直なところ。
・さらには《無神論者》ということで神様を信じないと明言されてるので宗教家の私としては、ますます評価できない。
・ですが今日はこの方を 評価する内容です。
⑴ジョージ・ソロスがつい最近、《ファイナンシャル・タイムズ》に非常に重要な寄稿文を載せました。その内容が 素晴らしいので詳しくお伝えしたい。
⑵《内容》は 【習近平氏は マーケットの仕組みを理解していない】という中国に関してです。という➡︎《中国株への投資を禁止する法律をアメリカの議会よ、作ってくれ》という内容です。
ジョージ・ソロスというのはこ存じのように天才投資家といわれてます。 ソロス・ファンドっていうのを創設されて、今はヘッジ・ファンドという風に言われないんですけど、もともとは世界最大のヘッジ・ファンドとして、ものすごいパフォーマンスをしていたと言われています。
⑶このジョージ・ソロスが8月30日、フィナンシャル・タイムズに寄稿文を出しました。これが世界に衝撃を与えています。
FTのこの記事は【日本経済新聞】がそのまま翻訳して9月6日にこういうふうに 記事を出しています。《FT習氏支配の不都合な真実 突然、投資家の前に ジョージ・ソロス氏寄稿》という事で、元のテーマはこれです。
元のタイトルは《ジョージ・ソロス『習近平の中国に投資している投資家は、これから大変なトラブルに巻き込まれるよ』という内容なんです。
🟥まず内容のポイントだけ先に申し上げると【ジョージ・ソロスの主張】
・習近平は毛沢東に回帰しようとしている
➡︎これはもう既に言われていることですよね。習近平がいよいよ本音を出してきて、中国共産党の原点である毛沢東の時代に回帰しようとしている
➡︎その中で毛沢東の時代と今の中国共産党との一番の違いは【経済政策】。【経済政策】を鄧小平の時代に自由にしたわけですよね。自由主義で儲けてきた中国企業の儲けを共産党が取る。これを始めているんです。
➡︎そうなると《中国企業に投資してきた世界の投資家》は『もう中国投資をやめたほうがいい』 と。
➡︎特に《年金基金》。《年金基金》というのが世界の投資家の中で一番のお金を運用してるわけなんですが、この《年金基金》が相当、中国株投資をやってるので、これができないように法律を作るべきだというのが主要な内容です。
🟥【解説】に入ります。
これは《ブルームバーグの9月8日》 の記事。
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中国恒大(こうだい)集団[チャイナ・エバーグランデ・グループ]2日で2度の格下げ。デフォルトの恐れ。
・中国恒大集団[チャイナ・エバーグランデ・グループ]というのは中国の大手の不動産会社です。不動産開発会社で、マンションとか色々なビルを作ってる会社なんですね。
・ここはもう創業者が中国では3位。世界では 22位の富豪なんです。すごい儲けてきた、まさに中国の自由主義経済で儲けてきた会社なんですが、そこがこの2日くらいで、2回、格付機関から格付けを格下げされてるんですね。「この会社も危ない」と言われているんです。デフォルトの恐れがあるって言われてるんですよ。ここを2ヶ月ぐらい世界の金融市場の 大ニュースに繰り返しになってきてたんですが、このことをまずこのFTの記事でジョージ・ソロスが取り上げています。
🔸過去20年、中国経済を引っ張ってきた〜【中国恒大集団】のような“不動産業界”を、習近平は潰そうとしている。これは《中国株の暴落》に繋がるだろう。というのを、まず最初に指摘しています。
🔸それだけではなく、不動産業界だけではなくて、中国の学習塾業界。《塾》ここにも習近平が手を出している。➡︎アメリカ投資家が出資する中国の教育産業〜この学習塾ですね。これが実は、中国で急成長してるわけです。中国人の父兄たちは、自分たちの子供たちに明るい未来に進んでもらいたいという事で"教育投資に熱心"なわけです。そういう教育産業にアメリカの投資家は相当、投資している。➡︎ところが《習近平は営利事業の学習塾を禁止することにした》。これニュース になってますよね。学習塾禁止なんですって笑。➡︎これが ニューヨークに上場している《中国株の急落》にすでに繋がっているわけです。
🔸不動産業界。学習塾も駄目だと。➡︎【毛沢東の精神に反する】ということで。まぁ営利。儲けているからですね。
🔸更にはアリババ。 まさに中国経済の象徴のような会社ですよね。まあ Amazonの中国版。 あの電子商取引で大成功して儲けている会社なんですが、『中国政府はアリババの株式取得』を、どんどんやってるんです、今ね。で、【アリババの経営権を獲得する方向】には 向かっているわけです。あのアリババも、中国政府のもとに入ろうとしている。~アリババは抵抗しようとしてるんですけど、もう完全にそっちの方向に行っていると。
🔸こういう現状を 一つ一つ指摘しながら、ジョージ・ソロスは『習近平氏はマーケットの 仕組みを理解していない』と指摘しています。
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『習氏はすべての中国企業を"一党独裁国家の道具"と見なしている。これまさにこの通りですね。
そんな中で、株式で運用している投資家たち。特に、その中でも大きいのが年金基金なんですね。『年金基金はベンチマークに沿った運用成果を目指して資金を配分している』~これ、この業界の人たちにとってはもう当たり前なことだと思うんですけど、一般の方々に分かるように簡単に解説してみたいと思います。
→『年金基金はベンチマークに沿った運用』ということですけど"ベンチマーク"って何かというと《株式の指数》のことです。こういう"株式指数"とか "インデックス"という英語では、言い方をします。 これをベンチマークとして、ひとつの"基準"として、それに沿った成果が出るように運用してるんですね。
→例えば、ニューヨークで有名な“ニューヨークダウ平均”という、これも“インデックス”なんです。株式指数なんですね。この株式指数というのがあって、あのアメリカの“代表的な30社”の株価が 株価が組み込まれて、それが一つの指数に なってるわけです。今日現在で行くと、過去1 年間で25.29%上がっているわけです。

つまりこのNYダウという index。 NYダウというか株価指数〜これに沿った運用をしていれば、 他に余計な事しなくても1年間で25%も上がるんだということを表しているわけです。なので、特に年金のような膨大なお金を運用しているところ〜ファンドマネージャーは、ヘタに色んな運用をやるよりも、こういう指数に 合わせた運用→こういうのを『パッシブ運用』と言うんですけど、こういう【インデックスに合わせた運用》をするんですね。
これはニューヨーク→アメリカの株だけですけど、その30社だけですが、世界の株→世界全体の株に投資するという場合、代表的な株価指数がこれなんです。
【世界株価指数】とし て 【MSCI ACWI指数】という。名前が長いんですが 会社の名前です。 MSCI というアメリカの会社。ここが作っている 《ACWIという指数》です。インデックスです。
➡︎ジョージ・ソロスのこの寄稿文の中に、これが出てくるんですね。これが非常に代表的で、世界中の年金ファンドが、大体これに合わせて運用している。このACWIという指数が推移しているわけです。これ2017年ぐらいから現在までなんですけど、2017年ですから4年前ですが、4年前では、この指数は400ポイントくらいだった のが、今もう700ポイントを超えて 800ポイントに近づこうとしているということで、4年間で倍増くらいしてるということですよね。
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これに沿って、この指数に合わせて運用していけば黙ってても、こういう高いパフォーマンス~ 運用成果が出るんだということです。
🔸この【MSCI ACWI指数】の中に構成されている、世界中の株式が構成されているんですけど、その構成比率のトップ10の中に中国のアリババ、そして テンセントが組み込まれているわけです。
しかし、アリババもテンセントも今や習近平が手を 出して、習近平の手中に入ろうとしている 。それをソロスが警告しているんですね。
🟥【年金基金】。こういう年金基金は、中国株投資の 比率が高い。これは今の傾向です。さっきの【MSCI】 という、この会社が作っている指数も中国株の比率を高くしているんですけど、それ以外にも、色んな株式指数があるんですが、どこも今、中国株の比率を上げているんですよね。
➔で それが問題だというふうに言っています。
年金が中国株の比率が高い。そうなるとどんなかというと、一般の投資家は知らぬ間に中国株に投資していることになるんだ、と。
一般の投資家といっても、たとえば アメリカ人だったらアメリカの普通の庶民です。庶民は自分の老後の年金のために、こういう年金基金にお金を預けています。
・その年金基金は、こういう株価指数に合わせて運用している。
・その株価指数の中で、中国株への投資が増えている。
・つまり庶民は知らない間に中国株に投資している。
・その比率がどんどん増えてるんだ、ということなんです。
🔸で、ジョージ・ソロスが言ってるのは、『習近平が経営権を獲得する中国企業にアメリカ人 投資家のマネーが流入しているんだ』と。これは事実であり、大変な事だと思います。
🟥そこで《ソロスの提案》➡︎アメリカの議会は、【経営権が不透明な中国企業】➡︎習近平がいきなり株式や経営権を取っていって、一体その会社が投資・運用してるのか?それとも習近平が運用してるのか?そういう『不透明な中国企業への投資を禁止する法律を作れ』というふうに言っているわけなんです。
🟥さらにはその法律を年金基金〜こういう一般 庶民が自分の老後のために投資している、そうした年金基金にも適用するようにすべきだと。そうすれば 知らぬ間に中国株への投資をしている人たちの投資が防げる。
🟥ソロスが言うには『毛沢東の時代に、今、習近平は回帰しようとしてるけど、そもそも毛沢東の時代に中国に株式市場なんか無かったんだ』と。
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だから株式市場だとか自由主義経済を習近平が分かるはずがない。
🟥こういう『不都合な真実が もうすぐ突如として中国株の投資家の前に姿を現すことになるだろう』という風な警告なんです。
非常に重要なことをこのFTの寄稿文の中で言ってるんですが。
・これを読んで気になるのは日本ですよね?
・日本の年金。我々の年金はどうなっているのか?
🟥日本の年金は、我々が知らない間に中国株に投資しているのか、どうなのか❓
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これに関しては【 7月2日の Bloomberg】の記事です。宮園GPIF。➡︎ 《GPIF というのは、日本の年金運用 の機関ですよね。 GPIFの理事長が『中国国債組み入れ一つの選択肢』。これは株式じゃなくて国債の方です。「中国の国債も組み入れは一つの選択肢かもしれない」ということを言ってるんですが、 日本の年金基金はまだこの中国株投資はしていないようなんですね。 ちょっと、あの…じっくり精査してみないと、ちょっと、あの…私もじっくりチェックしてないんですけど、《報道によると、日本の年金は中国株投資はしていない。ただ、この「中国の国債組み入れは一つの選択肢」という風に考えているというのが出てきています。ちょっと心配ですね、これね。
まあ結論的に言うと、この《習近平による毛沢東回帰》。これによって【中国企業がこれからデフォルト➡︎倒産】を、もし連発するようになったら、かつての《リーマンショク》どころではない状態になるということです。
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これを防ぐためには、とにかく法律で…特にアメリカが法律で中国株投資を禁止する。そこまでやるべきだとという提案をソロスがしています。
この提案は検討するに値する重要な内容だと考えます。