今日は6月19日なんですが、アメリカのトランプさん関係で大きなニュースが入ってきました。それは元トランプ大統領顧問だったジョン・ボルトン氏のトランプ暴露本の話です。
【THE ROOM WHERE IT HAPPENED】というタイトルで【その事が起きた部屋】➡︎ホワイトハウスの中の事を言ってるわけですね。
サブタイトルが【A White House Memooir】➡︎回想録っていう事ですね。著者がジョン・ボルトン
この本が、昨年トランプ大統領に大統領顧問を解雇されたジョン・ボルトンの回想録であり、トランプ大統領の悪事を暴く暴露本という形になってるわけですね。
ジョン・ボルトンとはこの人です。
これは6月17日、2日前のWSJの記事です。https://www.wsj.com/articles/john-bolton-the-scandal-of-trumps-china-policy-11592419564
ジョン・ボルトン自身が自分の名前の署名記事として、この本(まだ発刊されてないんですけど)の中身の抜粋を書いてるわけです。
この6月17日同じ日に、WSJだけでなく、NYタイムスとワシントンポストの2誌も同じようにこの本の抜粋を記事として書いてます。
つまり出版社がリークしたわけですね。リークしてまだ本を発刊してないけど、本の内容を事前にリークして記事にしてもらう。よくあるパターンなんですが。
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しかし、それが今問題なんですけど。
中身がまず問題なんです。何が暴露されたかというと、幾つもあるんですけど、細かい事は省いて、大きくは2点です。
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昨年【大阪でG20】がありました。
そこでトランプさんが当然出席してるんですが、この時に習近平とG20の夕食会で話をしてる。その時の内容で2点問題があったと。
❶トランプさんが『来年は自分が大統領の再選がかかってるので、ぜひ支援してくれ。助けてくれ。(具体的には)アメリカの農産物を中国が大量に買ってくれ。そうしたら見返りに私は中国への関税を下げるから』
こういう話をしたという。
❷習近平さんの方からトランプさんに対して『【ウイグルの強制収容所】をどんどん建設したいので、これを賛成してくれるか❓』と言ったら、それに対してトランプが『ああ、それいいじゃないか。賛成しよう』と、これも見返りなんでしょうか?そんな話があったんだという事をこの本で暴露してるわけです。これが6月17日に出て、
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日本のマスコミは一斉にこの事を伝えてますけど、時事通信はこういう書き方になってます。
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まあ、こういう風に非常に喜んで書いてる感じがあるんですけど笑。昨年から「ウクライナ疑惑」というのがトランプさんにありました。
ウクライナの大統領とトランプさんとの電話のなかで、今年の大統領再選の重要な敵方になるであろう、バイデン元副大統領。
このバイデンのウクライナに関する疑惑。これをウクライナの大統領に調べてくれと。それを調べてくれなかったら、アメリカからウクライナの支援をしないぞと、ウクライナの大統領を脅したんだと、
やっぱりこういう、自分のために、自らの再選のためにこういう【外交を政治利用したんだ】と、これを元に昨年の末から大統領の弾劾というのが始まったわけですよね。
年末に下院で弾劾が通って、年明けに上院で弾劾の裁判が行われるということに続いたんですが、結局これ弾劾されませんでした。
ただ、それに続く、同じように自らの再選利用のためなんだという話だということなんですけど、
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今、日本もそうなんですけど、アメリカも今、出版業界というのは不況なわけなんです。
その中でトランプの暴露本は出せば絶対に儲かるので、これは今書くのに一番いいのは、トランプさんによって首を切られたボルトンなわけです。
ですからボルトンに書かせれば、やる前から売れるに決まっている。それを売れるためにはマスコミを利用しなければいけない。出版社は。
そのマスコミを出版したPRをやる必要があるわけですね。事前PRを。これいつものパターンです。
そのためにはマスコミが食いつくような内容をこの中に入れ込む。それが真実であるか関係ないようです。とにかくマスコミは喜んで食いついて記事にしてくれるような、大騒ぎしてくれるような、そういう内容を入れ込むようですね。
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実際にやっぱりボルトンが書いてるわけではないんですね。ボルトンは表紙の名前だけ使わせてもらうんであって、書いてるのは実際はゴーストライターなわけです。
そのゴーストライターが出版社の意向を汲んで、とにかく売れる内容。ビッグビジネスになるような内容を入れ込むわけです。
そのかわり著者、名前だけ著者にあたるボルトンには【アドバンス】というものが払われるわけです。
【アドバンス】とは印税の前払金です。これ本が出る前に印税が払われるんです。こういうシステムなんです。
この【アドバンス】でボルトンにはもう日本円で2億円以上のアドバンスが払われているといわれています。
もう出る前から2億円払われているので、出版社としてはそれを遥かに超える、収益を予定してるわけですね。
そういう内容をゴーストライターに書かせるという、そういう仕組みになっているわけです。
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今年の1月にこのトランプ大統領の弾劾裁判といいうのがありました。弾劾裁判というのは裁判所でやるんじゃなくて、上院での議論が実質上の裁判です。そのタイミングでこのボルトンの本が実はもう出るということになってたんです。
3月ぐらいにはもう出るということで、この時点でボルトンの本というのがもし出ていたら、ウクライナ疑惑でトランプを追い込む証拠になっていたと。
実際にはこのウクライナ疑惑のことの方が、この本に出てくる予定だったわけです。
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何故かというと、ボルトンさんのように、ホワイトハウスに勤めてた人というのは、ものすごい数の国家機密を知ってることになるわけですから、仮にホワイトハウスを辞めてからであったとしても、それを漏らしてはいけないという、守秘義務契約というのを結んでいるわけです。当然ですけど。この守秘義務の契約がある以上、暴露本とかと言って勝手に書けないわけです。
ですので本を出す前にこういう本の内容ですという事を、提出してチェックしてもらわなきゃいけないんですね。そのチェックの段階でホワイトハウスに「ダメです」と言われてるわけです。
で、結局、本が出ないことになってしまったわけですね。
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弾劾裁判はどうなったからというと、ボルトンの本で弾劾の証拠にしようと思ったんですけど、それが、本が出ないことになってしまった。
そこで方針を変えて、ボルトン自身を上院で証言させるという風に考えたわけです。そしてその案にボルトンは乗ったんですね。
証人として出るぞと言ってたわけです。この時点で完全にボルトンとしてはトランプを裏切る気満々だったわけです。
しかし上院の方がこれは共和党が過半数を占めているので、上院がこのボルトンの証言というのは拒否しまして、結局ボルトンは上院で証言はなしで、結果的にトランプの弾劾は失敗に終わってるわけです。弾劾はこれでこの話は消えました。
【困ったのは出版社です】
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アメリカの超大手出版社ですね。ここから発刊することになっていた。
発刊日が3月の予定だったのをサイモン&シュースターはしょがないから5月に一旦延期した。それでも出版の目処が立たないので、6月23日また
再延期した。
しかしサイモン&シュースターとしては、さっきのアドバンスを2億円ももう著者に払ってるし、これはもう発刊しないわけにいかない。
ということで【発刊を強行する】構えをとったえわけです。
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それに対して、サイモン&シュースター側は声明を出しまして、『この提訴というのは、トランプ政権側の不都合を揉み消すための行為である』と。
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これもこういうさいばんになりそうな危ない本の時に必ず出版社が言う手口なわけです。「言論の自由があるじゃないか。そんな守秘義務のどうのこうのよりも言論の自由がある」と必ず言うんですよね。
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そしてこれに対してアメリカの司法省がボルトンに対して、正式に出版差し止め命令を出しました。これはもう司法省としての命令です。
これに従わなかったら国家機密漏洩の疑いがあると言う事で、刑事訴訟も検討するという厳しい判断をこの時点で出しています。
これが今現在まで起きてることなんですね。
さてここで、先ほどの本が暴露している内容、これはどうなんだ?と言うことなんですけど。
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2点あって、まず
❶トランプさんが習近平さんに自分の再選の支援を要請した。そのためにアメリカの農産物を買ってっくれ。見返りに関税を下げるから。と言う話です。
これに関しては、【ロバート・ライトハイザーUSTR代表】が上院の金融委員会で証言をしています。
➡︎『私はその場にいた。私にはそんな記憶は全くありません。全くこれは事実ではありませえん』と言うふうに、これは上院での証言ですから、
ロバート・ライトハイザーっていうのは、USTRという政府の機関の人間です。
政府の機関の人が上院に呼ばれて証言する以上は、これ嘘を言ったら偽証罪になってしまうので。
考えてみれば、この時点で米中関係は【貿易問題】だったわけです。米中が烈しい貿易紛争をやってたわけです。貿易問題であって、担当は政府の中では、ロバート・ライトハイザーだったわけです。
ボルトンの担当は安全保障問題ですから、この時点で 米中問題は、安全保障問題ではなかったんです。ボルトンが扱ってたのは、イランであったり、北朝鮮であったり、こういう国家安全保障に関するところがボルトンの担当であって、米中関係はボルトンには関係なかったわけですよ。
だからライトハイザーの方がこの件に関しては近くにいたので、彼の言うことの方が遥かに説得力があるわけです。
もう一点、
❷ウイグル強制収容所の建設を更にもっと進めたいという件に関して、トランプ大統領はいいじゃないですか、と言う風に賛同したと言うんですけど、この件に関して、ボルトンは『実はトランプは2017年に同じことを言ってたんだ』と言うふうに本で書いてるわけです。
この強制収容所の件に賛同を求められて賛同したというのは去年の話です。2019年の話です。
しかし2017年にすでに同じことを言ってたんだというふうに、ボルトンは書いてるんですけど、ただ、ウイグルの強制収容所のことが世界中に暴露されたのは、2018年からなんです。
2017年の段階ではすでに建設は始まってたんですが、世界中に広まってなかった。誰も知らなかったはずなんです。
誰も知らなかったはずの情報をホワイトハウスは知ってた可能性はあるかもしれませんけども、少なくともマスコミとか世界は全く知らなかったわけですよ。
それを2017年の段階で強制収容所の建設が「いいじゃないか」という話にホワイトハウスの中でなったというのは、ちょっと考えられない話です。
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これはもう客観的な問題ではないので、主観的な話なので、付けたし程度に触れますけど、
トランプさんがこの件でツイッターでボルトンの事を批判してますけど、「ボルトンは嘘つきだ」って言ってますけど、
そのうちの、トランプさんがRTしてるツイートがこの方のツイートなんです。
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インド生まれの今アメリカに帰化されてる方です。この方、ベストセラーの本で【UNITED STATE OF SOCIALISM】という本を書いてる、アメリカがもう社会主義になってしまってるよという警告の本を書いてる人なんですね。
この人がボルトンのこの件に関してこういうツイートを書いてます。
![下三角](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/529.png)
『ボルトンは元々、精神不安定で切れやすい。怒りやすい。とくに上司に酷評されると。そうするとすぐキレる』というんですね。
トランプの以前のオフレコでのコメントで、
『もし自分がボルトンのアドバイス通りにしたら、米国は既に、第6次世界大戦に入っているだろう』と。それぐらい、とにかく戦争が好きでイランに対しても、北朝鮮に対しても、とにかくもう戦争、戦争、戦争と。そういう人なので、『ボルトンのアドバイス通りに自分がやってたら、アメリカは第6次世界大戦だ』ということを言っています。
というふうにこの件は、出版社とマスコミのビジネスなんです。あくまでも金儲けのビジネスの話であって、そのために作られた内容であって、これが外交問題でもなんでもありません。
今日はここまでです。ご視聴誠にありがとうございました。