認知症だから思いや願いを制限するのもおかしな話ですが…… | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

久しぶりに認知症関連の記事です。


体調不良からミキサー食になり、今まで普通に食べていた一口大の食事も摂れなくなった利用者さんがいます。
すごく仲の良い利用者さんが自分の副食(おかず)をミキサー食の利用者に食べさせてしまったと言う事故が発生したのでした。
(ー ー;)

おかずをあげてしまった利用者さんいわく……
流動食のような食事をしていたから可哀想で少しおかずを分けてあげたと。


気持ちわかる………………


とても仲の良い利用者どうしだったので、つい悪気も無くあげてしまったんですね。

でもその親切が仇となったわけです。

幸いにも誤嚥も無く、大きな事故にはならなかったのですが、ミキサーの利用者が常食を食べたとなると対策をとらずにはいられません。
とても仲の良い利用者どうしだったのですが、食席を別々にすることになってしまったのです。


正直私は今回だけなら大目に見ても良いかな〜と提案したのですが、ここはお互い認知症です。また同じことが起こる可能性は否定できないと言うのが大半の意見でした。

この意見も間違っていないし、むしろ安全を優先するならこれが一番良い選択なのでしょう。




ただね〜、認知症というだけで、お互いの思いを考えると、そこまでしなくて良いのではないかと考えてしまいました。
同じものが食べたいという思いと、可哀想だから自分のおかずを分けてあげたいという思い。
我々だったら普通に行なっている行為です。

認知症だから思いや願いが制限されるのもおかしな話ですが、しょうがないと思うべきなのか…………



現場を発見したのが私だったので、自分が黙っていればわからない…
本人も嬉しそうに食べているし………………

正直心をそうよぎりましたが、やっぱりそれはできないしね。




食事以外はお互いが一緒に過ごせる時間を作れるようするしかないですね。