在宅復帰をしないなら必要無いと言い出す職員もいます。 | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

このコロナ禍で、認知症の家族を在宅で介護している家庭では、色々な制約が増え、色々な苦労が増えたのかもしれません。
相変わらず私の認知症棟では新規の利用者が入居してきます。

老健であっても認知症棟では、在宅復帰の場ではありません。ほとんどの利用者はここで終の場として最期まで過ごします。

長年施設で生活していた利用者も、最近ではADLも低下し、顕著にあったBPSDも軽減…
毎日のようにあった徘徊や睡眠障害も、今ではめっきり落ち着く利用者も増えました。

それに伴い毎月のように新規の利用者が入居してくるので、実際は職員の負担は変わらないままですけどね。
まあ〜これが介護施設なので、終わりの無い介護は承知の上です。嫌なら異動するか退職するしか無いのでしょう。


でも現状…
人員が削減されて、今までできていた献身的な介護は非常に困難になっています。
「どんなに重度な認知症の人でも、うちの施設は入居を断らない」とスローガンにしてきましたが、今はそれが限界のようです。


だからと言って新しく入居してくる利用者を断ることは出来ません。人手不足で困っていたとしても、認知症で困っているご家族の方が我々以上に困っているのでしょうから。



ただ最近は出来ることと、出来ないことを、はっきり他部署に伝えなきゃならないと思うようになりました。(ケアマネやリハビリ科)
最近までは利用者の為だからと無理を押して介護職員に対応してもたったこともありましたが、出来ないことをこれ以上お願いしても、出来ないものは出来ない……………
出来ないというよりも、やってくれない…と言う方が正しいのでしょう。


私が「この利用者さんはこのようなプランだから、この様にプランに沿って生活環境を提供して」と言えば皆んなその通りにやってくれます。
でも私の見えないところで、やらないのであるならば、そもそもそのプランは無意味です。
勿論プランについての必要性は皆んな理解している様ですが、食事、入浴、排泄といった三大介護だけで職員は精一杯なんですよね。
生活リハや卓上療法なんてやってられないのでしょう。




今の介護保険法は政府が求めている介護とは間反対の介護となっています。

我々は自分で選んでこの業界にいるのですから、苦労はしょうがない…
でも一番の被害者は利用者さんなんでしょうね。




最近では在宅復帰をしない認知症棟の利用者には、生活リハや認知症予防なんて必要無いと言う職員も出だしました。
これが私の施設の現状です。 (−_−;)