誰もが手助けを望んでいる訳ではない。 | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

またもや入浴拒否のある利用者が入居してきました。
(以前ブログの記事にあげたことがある利用者は女性)


今回入居してきた利用者は男性で、かなり暴力や暴言のある利用者です。
(最近この様な男性利用者は多い…)


その為女性職員では十分に対応できず、声かけや介入に苦労している様です。



入浴に誘おうものなら怒鳴られて、服を着替えようと声かけするとまた怒鳴られる……………
勿論女性職員だけでは無く男性職員にも威圧的です。
(⌒-⌒; )


まあ〜時間をかけて介入していけば、話のわからない利用者さんではないので入浴してくれるんですけどね。
でも「お風呂に入りましょう」と直球勝負で出ると100%断られます。

焦らず、ゆっくりユマニチュードやバリデーションを使いながら、声かけと傾聴…
気分が良くなったタイミングで入浴に誘う感じです。

でも誰でもユマニチュードやバリデーションを使えるのかと言ったらそうじゃないのです。

てか!使えるのに使わない…



職員いわく…
「決められた短い入浴時間内で、そこまでのんびりしてられない……………」

そう言われました。





( ̄◇ ̄;)
確かにそうなんだけど…



あと、いつもいつも威圧的な言動があるので、この利用者とは関わりたく無いと思っているみたいです。

(正直私だってそう思うことが多々あります)


また単なる入浴拒否だけなら職員の方も試行錯誤して頑張ってくれるのでしょうけど、職員に対して人格否定のようなことも言うようなので、職員も関わりたく無いのでしょう。
また抗精神薬も服薬しているのですがあまり効果は見られません。




一応私からは「病気の影響があっての言動だし、これも我々の役割だから何とか力を合わせて頑張って欲しい」とはお願いしていますが……………
(-。-;


でも実際は難しいんじゃないかな〜。
職員も人間だし、人格否定なんかされたら、いくら認知症の影響だと分かっていても頭に血はのぼるでしょう。




ある職員が言いました。

認知症の症状があり入浴拒否があっても、食事や排泄、歩行やその他の行動は自力で行えている。
何か危険が迫っている時に介入したら良い…

誰かに介入されることを嫌うのも、それはその人なりの生き方ではないのか…?
施設に入居するまでずっと一人暮らしで自由に生活してきたのだから、自由にさせてあげれば良いじゃん。




この意見には考えさせられましたね〜。
何も言い返せませんでした。


誰もが何かを手助けしてもらうことを望んでいるとは限りませんし、認知症であっても自分のことは自分で決めると思うのは自然なことです。

たとえ認知症で自分の判断が正しくできなくなったとしても、危険がない限り、暖かく見守ることも介護なのでしょう。




入浴に関しては、まるっきり入浴ができていないわけでも無く、1ヶ月の間で3回くらいは気分良く入浴してくれています。

無理な介入、押しつけな介護が無ければ、一人気ままに生活できていますし、それがその利用者さんの生活のスタイルなのかもしれません。





いちおう入浴するか、しないかの声かけはしてみて下さいと言いましたけど……………
(⌒-⌒; )




その利用者さんの口癖…
「自分のことは自分が決める」です。
(⌒-⌒; )