Ver.5サイトが選ぶポップミュージック名曲選 80,90年代編 12 | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

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Ver.5サイトが選ぶポップミュージック名曲選 80,90年代編 12


よくあるロックの名曲ではなくて、ポップミュージックの名曲を当サイトが厳選して紹介しています。選曲は全米Top5に入った曲はそれだけで名曲で、膨大なリストとなるため外しています。
70年代までの100曲編と80年代、90年代編は名曲としての意味合いが変わってきます。80年代頃からは幅広い音楽に触れる機会が増えたことで、様々な音楽を取り入れたり過去の音楽を再構築することが増えていきます。またシンセサイザーの普及で簡単に電子機器で音楽を作ることができるようになります。90年代頃には音楽の一部をサンプリングするラップミュージックが流行しました。
ということで今からだいぶ過去の音楽ですが、それでも色あせないポップミュージックの美しいメロディの世界をぜひお楽しみください。
80年代、90年代編の最終回となります。90年代の後半にはAquaやSpice Girlsの登場によりポップシーンが再び活気を取り戻し、Britney Spears、Backstreet Boys、Nsyncのブレイクにより空前のポップブームが巻き起こります。エレクトロの音楽が徐々に盛り上がりを強め、DJが人気となっていきます。

Doop / Doop 94 

 

オランダで結成されたダンスミュージックデュオDoopの1994年に全米ダンスチャート2位、全英チャート1位を記録した曲です。エレクトロのダンスビートに20年代スゥイングジャズの音楽をミックスした音で、曲のタイトルである「Doop Doop」というボーカル、管弦楽器ホーンのループが心地良いサウンドになっています。

Praise You / Fatboy Slim 99

 

イングランドはBromley Kent出身のDJ Norman Quentin CookのプロジェクトFatboy Slimの1999年に全米36位、全英1位を記録した曲です。いくつかの曲のエッセンスを組み合わせて音楽を作るDJの時代の象徴する曲で、Camille Yarbroughの「Take Yo Praise」のボーカルを含めて6曲のサンプリングが用いられています。PVはSpike Jonzeによる作品で、空港でのゲリラパフォーマンスを描いたものでMTV Video Music AwardでBreakthrough Videoなどを受賞しました。

Brimful Of Asha / Cornershop 98

イングランドはLeicesterで結成されたオルタナバンドCornershopの「Brimful Of Asha」は1997年に全英60位を記録した曲でしたが、それをFatboys SlimのNorman Cookがダンスミックスを行い、1998年に全英1位を獲得しています。インド映画で歌っているプレイバックシンガー(俳優がリップシンクして代わりに歌う)Asha Bhosleなどについて歌われていて、アジアンエッセンスがアクセントになっています。

Torn / Natalie Merchant 97

 

オーストラリアはシドニー出身のNatalie Imbrugrliaは『Neighbours』で活躍する人気女優でしたが、デンマーク歌手Lis Sorensenによるオリジナル、Ednaswapのカバーなどがあった「Torn」を1997年にNatalie Imbrugliaがカバーして全米42位、全英2位のヒットを記録しています。実は全米エアプレイでは1位を11週も記録していましたが、当時はラジオエアプレイのみのカットではチャートインできなかったためHot100には出ず、Billboardがチャート改正を行ったことで人気が落ちた頃にチャートイン記録が残ったケースでした。女性ロックブームとポップブームとのちょうど狭間にあったような曲で、爽やかなギターロックです。

Sleeping Satellite / Tasmin Archer 92

 

イングランドはBradford出身のシンガーTasmin Archerの1992年に全米32位、全英1位を記録した曲です。この曲で歌われている衛星は月のことで、アポロ計画について歌われています。宇宙に言及するスケールの大きさと伸びやかなソウルフルなポップミュージックがマッチしています。

Sunny Came Home / Shawn Colvin 97

 

アメリカはVermillion出身のシンガーソングライターShawn Colvinの1997年に全米7位、全英29位を記録した曲です。1998年のGrammy賞ではRecord Of The YearとSong Of The Yearを受賞しています。アコースティックギターによるフォークロックナンバーですが、イントロからサビまでのメロディの展開が美しく、時代関係なくエバグリーンな輝きを誇るポップソングです。

Life Me Up / Geri Halliwell 99

 

97年にシーンに登場したイングランドのポップグループSpice Girlsのブレイクはポップブームの引き金となりました。メンバーの一人Geri Halliwellはソロとなり「Mi Chico Latino」で全英1位を、「Lift Me Up」で2曲連続での全英1位を獲得しています。ポップソングのヒットメイカーTracy Ackermanも絡んだ歌詞とメロディは美しいメロディのポップソングで、宇宙人との交流も描いたPVも合わさって爽やかな気持ちになれます。

Sing It Back / Moloko 99

 

イングランドはShefieldで結成されたデュオMolokoの1999年に全英4位を記録した曲です。ボーカルのRoisin Murphyの愛らしいボーカルに70年代ディスコサウンドのレトロ感がマッチして味わいがあります。Roisin MurphyはMolokoからソロとしてダンスポップで活躍し続けていて、今もなお現役のダンスポップのレジェンドとしてチャートに登場しています。

You Get What You Give / New Radicals 99

 

ロサンゼルスで結成されたオルタナロックバンドNew Radicalsの1999年に全米36位、全英5位を記録した曲です。音楽への愛情を歌った歌詞とTodd Rundgrenが蘇ったようなポップなメロディが魅力で、曲始まりのかけ声からテンションが上がります。メンバーのGregg Alexanderは作曲家としても活躍していて、Santanaの「The Game Of Love」など数多くのヒット曲を手がけました。

Born Slippy Nuxx / Underworld 96

 

ウエールズはCardiffで結成されたエレクトロミュージックグループUnderworldの1996年に全英2位を記録した曲です。1996年の映画『Trainspotting』に使用されたことをきっかけにチャートヒットとなりました。曲の大半はキックドラムとボーカルと時折のシンセサイザーというシンプルなものですが、クラブソング、エレクトロダンストラックのアンセムとして人気になりました。