UK Chart 3/4 | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

UK Chart 3/4



Single Chart


1(1) : We Don't Talk About Bruno / Gaitan,Castillo,Adass,Feliz (7 Weeks)
2(2) : Peru / Fireboy DML & Ed Sheeran
3(4) : Where Are You Now / Lost Frequencies,Calum Scott
4(5) : Make Me Feel Good / Blters Only f. Jazzy
5(3) : Surface Pressure / Jessica Darrow
6(9) : Down Under / Luude f. Colin Hay
7(7) : Seventeen Going Under / Sam Fender
8(6) : House Of Fire / Mimi Webb
9(10) : Overseas / D-Block Europe f. Central Cee
10(8) : The Family Madrigal / Stephanie Beatriz,Olga Merediz



11(23) : Where Did We You / Jax Jones f. MNEK
25(-) : Straight Back To It / Central Cee



Encanto Castによる「We Don't Talk About Bruno」が7週目の1位を獲得しています。



Album Chart


1(-) : 23 / Central Cee
2(-) : The Tipping Point / Tears For Fears
3(-) : Love Sux / Avril Lavigne
4(-) : Fever Dreams Pts 1-4 / Johnny Marr
5(1) : = / Ed Sheeran
6(3) : 30 / Adele
7(5) : Sour / Olivia Rodrigo
8(8) : We're All Alone In This Together / Dave
9(6) : Curtain - The Hits / Eminem
10(-) : Angel In Realtime / Gang Of Youths



17(-) : A Tribute To Led Zeppelin / Beth Hart
18(-) : Rock Believer / Scopions
31(-) : Nobody's Home / Bakar
37(-) : The Voltarol Years / Half Man Half Biscuit



今週は個人的に楽しみでしたけど、結果はこうでした。


1位はロンドン出身のラッパーCentral CeeのMixtape『23』でした。前作『Wild West』(2021年)は全英チャート2位でしたが、Mixtapeとはいえ初の1位獲得でした。全英チャート4位を記録した「Obsessed With You」を収録しています。ここ数年チャ―トで名前を見かけることが多い若手ラッパーの一人です。



Obssed With You / Central Cee


そして2位ですよ。Tears For Fearsの17年ぶりのアルバム『The Tipping Points』が入りました。



Tears For FearsはイングランドはBathで結成されたロックバンド。Roland OrzabalとCurt Smithを中心として、1983年にブリティッシュインベイジョンのバンドの一つとして登場し、1985年の『Songs From The Big Chair』は世界的に大ブレイクして、「Everybody Wants To Rule The World」「Shout」は全米1位を獲得しています。1992年にグレイテストヒッツアルバムをリリースして、Curt Smithが脱退。2004年にCurt Smithが復帰した『Everybody Loves A Happy Ending』は個人的には名作だと思っているものの全英45位、全米46位とチャートでは振るいませんでした、あれから17年、一時は活動を止めていたバンドは復活して、レコーディングに5年を費やしてリリースしたアルバムは全盛期に匹敵する2位という順位を記録しました。


私もアルバムを買ってずっと聞いていますが、よくメディアに登場する白髪とひげだらけのOrzabal、しわだらけのCurt Smithは残酷な年月を感じさせますが、音は若々しく、躍動感があり、そして間違いなく85年に大ブレイクした当時のクオリティがよみがえっています。オープニングの「No Small Thing」は穏やかなギターの調べから徐々に盛り上がっていき、タイトル「The Tipping Point」はスケール感の大きなロックサウンドという感じで、一気に盛り上がっていきます。Tears For Fearsらしいなというメロディは4曲目の「Break The Man」で、曲の出だしは83年のヒット「Pale Shelter」を思い出して思わずニヤリとさせます。もともとTears For Fearsの歌詞は説教っぽいというかメッセージ性が強いもので、そこは変わらず、そしてどこかダークな深みもあるポップサウンドは、個人的には80's志向の強いThe Weekndにも通じているのかなと思いました。実際にThe Weekndは「Pale Shelter」を使った「Secret」を使ってました。



1位こそ取れなかったものの、今の音とまったくガチで勝負しているという感じで、ミラクルを感じました。


The Tipping Point / Tears For Fears
Break The Man / Tears For Fears



3位にはガールズロックの代表であり、Olivia Rodrigoがブレイクした時に「ロックを戻してくれて」みたいなコメントもあったカナダはBelleville出身のシンガーソングライターAvril Lavigneの7枚目のアルバム『Love Sux』が登場しています。もう20年経つのに変わらない音と姿に驚きます。


Bite Me / Avril Lavinge



4位にはThe SmithのJohnny Marの5枚目のソロアルバム『Fever Dreams Pts 1-4』が入っています。4位という順位はJohnny Marrにとって最高順位となりました。



10位にはオーストラリアはシドニーで結成されたロックバンドGang Of Youthsの3枚目のアルバム『Angel In Realtime』が入りました。本国オーストラリアでは2枚目の1位を獲得していますが、全英で初のTop10入りです。メロディがポップで今後ブレイクがあるかもと思わせます。


In The Wake Of You Leave / Gang Of Youths
The Angel Of 8th Ave / Gang Of Youths