Ver.5 Music Box - Cathy Dennis 特集 -
- Cathy Dennis
- Irresistible
前にWatch The Pop Music Videoのコーナーでも取り上げていたCathy Dennisですが、殆どがリンク切れになってますし、最近ヒットが出始めてますので再び取り上げます。内容は前回特集したものを再編集しています。
My Space Cathy Dennis
(Fan Page)
■ Cathy Dennis Solo 時代 (89年~)
Cathy Dennisはイギリスのロンドン北部ノースフォーク出身の女性ポップシンガーソングライターです。両親がTop40ものを演奏する音楽家庭に育ち、17歳でポリドールと契約を結びます。そして初のトップ40ヒットとなったのはロンドンのダンスミュージックプロデューサーD Mobにフューチャリングされたこの曲でした。Cathy DennisがD-Mobに曲を提供したことによりフューチャリングされ、それが世界中でヒットしました。全英チャートで15位、それが全米でも火が付いて10位のヒットとなりました。初々しいCathy の姿が印象的なビデオです。
C'mon & Get My Love / D-Mob f. Cathy Dennis
(89年全米10位)
D-Mobのヒットで一気にスターの道を歩み始めたCathy Dennisは初のソロアルバム『Move To This』を発表します。そこからのリードトラックのこの曲は全英で13位、全米では9位に入るヒットになります。このビデオはアルバムジャケにもなってますがカラフルな色彩が印象的です。
Just Another Dream / Cathy Dennis
(90年全米9位)
恐らくCathy Dennisの名前を世界的に広めたのはこの曲でした。既にデビュー以来全米チャートで2曲がトップ10入りしてましたが、この曲で2位に入り(UKでは5位)、次のカット「Too Many Walls」も全米チャート8位に入ったことで、UKのアーチストとしては珍しいデビュー以来4曲が連続Top10入りという記録を打ち立てました。親しみやすいサビのメロディが印象的なCathy Dennisの代表曲です。
Touch Me (All Night Long) / Cathy Dennis
(90年全米2位)
Cathy Dennisのキャリアの上では上のTouch Meよりも重要な意味があったのがこの曲でした。ダンスポップアーチストと思われていたCathy Dennisが作曲家として注目を集めたナンバーです。全米チャートで8位のヒットを記録しました。
Too Many Walls / Cathy Dennis
(91年全米8位)
92年には2nd アルバム『Into The Skyline』を発表し、ソングライターとしての才能が開花しますが、この頃に作曲家としてDannii Minogueのシングルを手がけています。D-Mobとの共作ですが、作曲家としてのCathy 初期の作品らしいダンスチューンで、全英チャートでは44位と渋いヒットを記録しています。ちなみにDannii MinogueはKylie Minogueの妹で、これが縁でKylie Minogueも手掛けて後々の大ヒットに繋がりました。
Love's On Every Cornor / Dannii Minogue
(92年全英44位)
2ndアルバムは世界的な売り上げは落ちますが、日本では人気となって、日本のCM(It's My Style)に本人が登場したり、チャゲ&飛鳥の曲をカバーした日本独自のシングルをリリースしたりしていました。次のビデオはMusic Stationに登場した珍しいビデオです。
Love's A Cradle / Cathy Dennis
(93年)
■ S Club 7の作曲家としてブレイク (00年~03年)
96年には3枚目のソロアルバム『Am I The Kinda Girl?』を発表します。アルバムはKinksやXTCと共作をしたギターポップ作品で、音楽性をさらに広がりましたがソロとしての活動はそこで止まります。その後Spice Girlsの曲(WannabeのB面)などを手がけていましたが、作曲家としての本格的な成功はUKのポップグループS Club 7からでした。Cathy DennisのマネージャーのSimon FullerはSpice Girlsを成功させ、次にUKのテレビ番組「マイアミ7」からS Club 7をヒットさせます。その後はアイドル番組「Pop Idole」や「American Idol」に関わることになり、自然とCathy Dennisの曲はアイドルの曲に使われるようになっていきます。この曲はS Club 7のデビューアルバムから最後のシングルカットで、UKで2位のヒットとなりました。美しいメロディにロマンチックな歌詞が見事に融合した名曲です。
Two In A Million / S Club 7
(00年全英2位)
このヒットがきっかけになってS Club 7の2nd アルバム『7』にはCathy Dennisの曲が7曲も収録されています。そこからCathy Dennisの手がけた「Reach」(UK2位)、「Natural」(UK3位)、「Never Had A Dream Comes True」(UK1位)が立て続けにヒットしました。Cathy Dennisは時代の音楽をうまく消化するソングライターと思ってますが、この曲は当時Britney SpearsやBackstreet Boysを手掛けてブレイクしていたMax Martinの北欧サウンドをCathyなりに解釈したような曲でした。
Natural / S Club 7
(00年全英3位)
そしてこの曲で待望の初の1位(UK)が生まれます。翌年には全米に飛び火してこちらでも10位のヒットを記録します。サビの美しいメロディが印象的なナンバーです。
Never Had A Dream Come True / S Club 7
(00年全英1位、01年全米10位)
翌年リリースされたS Club 7の3rdアルバムにもCathy Dennisが絡みます。クリスマスシングルとしてjカットされたこの曲は「Never Had A Dream Come True」路線の壮大なポップバラードで、これまた全英チャートで1位を記録しました。個人的には間奏からの畳み掛けるような展開が好きなナンバーです。
Have You Ever / S Club 7
(01年全英1位)
すっかりヒットメイカーとしての地位を確立したCathyですが、同じようなアイドルグループAllstarsにも曲を提供してヒットを記録します。Backstreet Boysのようなミディアムテンポのバラードで全英チャートで19位のヒットを記録します。
Back When / Allstars
(02年全英19位)
S Club 7からS Club Juniorへ。次のバトンを手渡された S Club JuniorのデビューシングルにもCathy Dennisの曲が使われて、全英チャートで2位のヒットを記録しました。80年代前半のウェザーガールズ「ハレルヤ・ハリケーン」のようなディスコサウンドを意識しています。
One Step Closer / S Club Junior
(02年全英2位)
やがては一つの時代の終わり。S Club 7解散発表後に出されたベストアルバムからの先行カットはその名の通りです。全英チャートでは2位のヒットになりましたが、切ないメロディと歌詞が泣けるバラードです。So Say Goodbye.But Don't You Cry ,Because True Love Never Die.
Say Goodbye / S Club 7
(03年全英2位)
■ そして現在まで
バラードばかりじゃなくて本来のダンスチューンでも魅力を発揮したのがKylie Minogueの作品でした。Kylie Minogue『Fever』は80年代前半のニューウェーブ・テクノポップに彩られた作品でしたが、この曲はそのテクノサウンド色を出しながら、一方でサビではCathyらしい美しいメロディを組み合わせることに成功しています。全英チャートで1位を記録した後、全米チャートでも7位のヒットを記録してKylie 復活を印象付けました。
Can't Get You Out Of My Head / Kylie Minogue
(01年全英1位、02年全米7位)
00年代には世界中でアイドル発掘番組が人気になりますが、全英で始まった「Pop Idol」という番組で初代WinnerとなったのはWill Youngでした。優勝賞品はヒットメイカーCathy Dennisの作品ということで、この曲はデビューヒットとして全英チャート1位を記録します。Will Youngは個人的には嫌いですが(笑)、この曲の収録されている『From Now On』にはCathy DennisとGuy Chambers(Robbie Williams)とや、Burt Bacharachとの作品が収録されています。
Anything Is Possible / Will Young
(02年全英1位)
全米でもアイドル番組「American Idol」が始まり、初代のWinnerとなったKelly Clarksonの優勝賞品にもCathy Dennisの作品が使われました。「A Moments Of Love」との両A面ということで、1位を記録。Cathyらしいスケールの大きなバラードナンバーでした。
Before Your Love / Kelly Clarkson
(02年全米1位- 両A面)
S Club 7からソロとなったRachael StevensのデビューヒットもやはりCathy Dennisが手掛け、これがが全英チャートで2位のヒットを記録します。Cathyの新しい作風となるファンキーなダンスチューンですが、もともとはBritney Spears用に作られた曲でした。しかし次にかける「Toxic」の方をBritney が採用して、この曲はRachealに行ったそうです。
Sweet Dreams My LA Ex / Rachel Stevens
(03年全英2位)
ストリングスの使い方がアクセントとなっているこの曲はBritney Spearsを久しぶりに全米Top 10に復帰させることになりました(全米9位)。全英チャートでも大ヒットして1位を記録。上にも書きましたが最近のCathyの特徴であるファンキーなチューンです。しかしこのビデオは明らかにKylie を意識してのものなのでしょうね。
Toxic / Britney Spears
(04年全英1位、04年全米9位)
2007年の年末にはKylie Minogueのアルバム『X』が発売されますが、このアルバムでもCathy Dennisの曲が収録されています。ここではシングルカットされませんでしたが、その前の作品『Body Language』に収録されていたソウルフルなミディアムナンバーの「After Dark」を紹介します。
After Dark / Kylie Minogue (03年)
2007年に発売されたUKのダンスポップアーチストSophie Ellie Bextorのシングルで久しぶりのUKTop10ヒットとなる全英チャート8位を記録します。作風がちょっと変わっていたのでしばらく気がつきませんでしたが、これは新しい展開の始まりなのでしょう。80年代初めのパンク風のナンバーです。
Catch You / Sophie Ellis Bextor
(07年全英8位)
そして2007年の10月に1位となったSugababesのこの曲です。Avril LavigneやKelly Clarksonといったポップロックを意識したようなロックナンバーです。
About You Now / Sugababes
(07年全英1位)
ということでCathy Dennis特集でした。