魅惑のポップミュージック 番外編 | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

- 2007年のポップナンバー その1 -

番外編ということで、2007年の1月から4月までの間のヒット曲の中からこのコーナーにふさわしい10曲を紹介しようと思います。全米チャート、全英チャートで紹介している曲と重複する形になりますが、改めて、今年前半期に登場した良い感じのポップスナンバーをお楽しみ下さい。


Mark Ronson
Version

まずは、現在UKチャートで2位まで上がっているこのナンバーです。Lily AllenやChristina Aguilera、Amy Winehouseのプロデューサーとして、オールディーズタッチのサウンドを得意としているMark Ronsonのブレイク作品です。Smithのカバーですが、リズムを前面に押し出して、オールディーズでありながら軽快さが魅力です。アルバム『Version』は全米で5月21日発売します。


Stop Me / Mark Ronson


Amy Winehouse
Back to Black

そのMark RonsonのProduce作で本格的にブレイクしたのはAmy Winehouseの「Rehab」であり、この「You Know I'm No Good」だろうと思います。粘っこい独特のボーカルのAmy Winehouseですが、歌謡曲調のメロディと見事にマッチして、今年前半にはUKチャートを中心にブレイクしました。この曲のイントロの入り方が個人的にはツボです。


You Know I'm No Good / Amy Winehouse


Gym Class Heroes
As Cruel as School Children

今年前半に全米でブレイクしたNYのヒップホップグループ Gym Class Heroesのナンバーです。ポップ系ヒップホップということでFort Minorあたりに近いですが、サビメロがBeatlesを彷彿とさせるメロディなのが面白いです。あと、イントロの「ババララ」というのも独特でした。


Cupid's Chokehold / Gym Class Heroes


Robin Thicke
The Evolution of Robin Thicke

Neptunesのレーベルから登場した白人ソウルシンガーRobin Thickeのブレイクナンバーです。アルバムがいきなり全米のTop10に入って注目を集め、このシングルナンバーもTop10近くまで上昇しました。アコースティックギターの優しいメロディにまた溶け込むようなファルセットボイスのRobin Thickeの声が気持ち良いです。アルバムもメロディアスなナンバーが満載で、これからの活躍も期待できます。


Lost Without U / Robin Thicke


Fergie
The Dutchess

恐らく2007年のMy Bestの候補になる1曲です。Fergieというより作プロをしていたPolow Da Donの能力恐るべしという感じですが、クランクとは違った穏やかさと躍動感が一体になっている不思議なトラックです。Fergieにとっては2曲目の全米1位となりました。


Glamorous / Fergie f. Ludacris


Take That
Beautiful World

今年これまでで全英で最も売れたアーチストがTake Thatでした。ブランクを感じさせずに去年の年末に「Patience」で復帰するとBrit Awardを獲得して、この曲が続けてUKの1位に輝きました。Scissor Sisters調のメロディにBeatlesをプラスしたような極上のポップスですが、Take That自身もアイドル時代とは違った幅の広さを感じさせます。第二の黄金期の始まりか。


Shine / Take That


Mika
Life in Cartoon Motion

BBCが今年注目する新人の1位に挙げていて、このデビュー曲はUKで1位を見事獲得。その後全米や日本でもさかんに取り上げられることになったMikaのデビューヒットです。曲は2年前にブレイクしたScissor Sistersをさらにポップにしたサウンドですが、それ以外にQueenやElton Johnといった大先輩の影響もそこかしこに感じさせます。非常に良く出来たポップスです。


Grace Kelly / Mika


Pink
I'm Not Dead

久しぶりにPinkがチャートで大活躍を見せています。リンダ・ペリーと組んで大ヒットを連発した2作目の音に立ち返ったようなヒップホップとロックのサウンド。Pinkの成功の後にKelly Clarksonが続くわけですが、この曲のサビメロを聞くと確かにKelly Clarksonかと思います。作曲があのBritney SpearsやBackstreet BoysをブレイクさせたMax Martinというのも驚きました。


U + Ur Hand / Pink



sophie

5月に発売されるSophie Ellis Bextorの3枚目のアルバムからのカットで、まだUKではエアプレイが始まったばかりのナンバーです。Sophieの初期のヒットのようなテクノポップナンバーで、Kylie Minogueの『Fever』の頃のサウンドを思い出します。


Me And My Imagination / Sophie Ellis Bextor


Enter Shikari
Take to the Skies

最後は私の最近のヘビーローテーションナンバーです。シンセサイザーを使ったトランスとヘビーメタルの融合したサウンドが魅力のEnter Shikariは今年UKでブレイクをしました。このデビュー曲はUKシングルチャートで下位のヒットに留まりますが、アルバムチャートでは上位に入りました。最近スマヒ(洋楽カラオケ店)で歌ってみたい曲の一つであります。


Sorry You're Not A Winner / Enter Shikari


ということで2007年前半期の私が選ぶポップスナンバーでした。