Watch The Pop Music Video - 1989年の全米ヒット編 -
- Bobby Brown
- Don't Be Cruel
最近の曲だけじゃなくて、昔の洋楽ヒットも聞いてみよう!というコーナーです。大体週1のペースで10曲程紹介していきます。なお、それぞれのビデオはYoutubeにリンクしています(別ウインドウで開きます)。ビデオが見られることを確認していますが、時と場合によっては見られない場合があります。
89年は、80年代の音楽と90年代の音楽が混在する音楽シーンです。こういう混沌とした時期にはっきりとした形で流行るのはダンスミュージックで、その流れから登場してきたのが新しいビートであるR&Bヒップホップでした。代表的な音のニュージャックスゥイングはGuyのTeddy Rileyが生み出した新しいビートを持ったファンクサウンドですが、こうしたダンサブルなR&BからLa Reid&Babyface、Jam & Lewisといった90年代に中心的な役割を果たすプロデューサーの台頭を生み出しました。また87年から徐々に盛り上がってきていたRapサウンドが、この年に一気にブレイクします。Tone LocやYoung MCがチャートの上位にシングルをヒットさせ、Bobby Brownのように歌の中にラップパートを入れることがトレンドにもなりました。
89年の最初に紹介するのはニュージャックスゥイングの代表曲であるこのナンバーです。80年代の中ごろに登場したNew Editionは80年代のJackson 5といったバブルガムポップのグループでしたが、ソロとなったBobby BrownはBabyfaceやTeddy Rileyといった最新のR&Bサウンドを取り込んだアルバムを発売し、一気に時代のスターとなります。アルバム『Don't Be Cruel』からこの曲を含んだ5曲がTop10ヒット。中でもTeddy Riley作曲によるこのナンバーは89年の初めに全米1位を1週間記録します。
My Prerogative / Bobby Brown
(89年全米1位)
アルバム『Control』でJam & Lewisと組んでブレイクしたJanet Jacksonはその地位を不動とする『Rhythm Nation 1814』をリリースします。全ての人間が自由にいられる国というコンセプトで作られたこのアルバムから7曲がTop10ヒットとなります。先行シングルとなったこの曲は全米1位を4週間記録します。
Miss You Much / Janet Jackson
(89年全米1位)
MTVから登場したニュースターが彼女でした。NBAのチアリーダーから始まりJanet Jacksonといったアーチストのダンス振り付けを担当していましたが、そういった下積み時代から極上のダンスポップアルバム『Forever Your Girl』を生み出し、それが2年間チャートの上位にランクインするというロングセラーを生み出しました。この曲は全米1位を3週間記録しますが、アルバムからは他に5曲がTop10ヒット(3曲が全米1位)に入っています。
Straight Up / Paula Abdul
(89年全米1位)
ダンスサウンドが盛り上がる中で、UKを中心にクラブシーンで盛り上がっていたのがSoul 2 Soulによるニューソウルサウンドでした。Caron Wheelerの浮遊感漂う歌声が耳に残る89年の代表曲です。89年に全米チャートで11位まで上がるヒットを記録しています。
Keep On Movin / Soul Ⅱ Soul
(89年全米11位)
UKのポップロックグループFine Young Canibalsは89年に『The Raw And The Cooked』を発表して、ここからこの曲が全米1位を1週間記録します。アルバムタイトルどおりにアレンジをシンプルに生の楽器と声を最大限に強調したサウンドで話題を呼びます。
She Drives Me Crazy / Fine Young Canibals
(89年全米1位)
ポップサウンドの宝庫スゥエーデンから登場してきたRoxetteは全米のラジオDJがこのナンバーを現地で気に入り、ラジオで流したことからヒットに繋がりました。結果全米1位(1週間)を記録するのですが、この後も全米1位を3曲も放つなど大活躍を見せます。
The Look / Roxette
(89年全米1位)
この年は個人的に名曲が多い年という印象がありますが、Edie Brickellのこのナンバーも忘れられないヒット曲です。「私は私、あなたもそうでしょう」みたいな禅問答な歌詞ですが、この独特の歌い方とバックのヘタ演奏がまたいい味を出しています。ちなみにEdie BrickellはSimon & GarfunkelのPaul Simonと結婚、またこれもビックリしました。89年に全米7位のヒットを記録しています。
What I Am / Edie Brickel & New Bohemians
(89年全米7位)
この曲も89年を代表する名曲です。Debbie Gibsonの2nd アルバム「Electric youth」からのリードトラックはシンプルながら美しいメロディと素朴な歌詞がいい味を出していました。このころはDebbie Gibsonの絶頂期で、本当にCarol Kingの再来と騒がれていましたし私も信じていました。全米1位を3週間記録しています。
Lost In Your Eyes / Debbie Gibson
(89年全米1位)
名曲を続けます。「Manic Monday」でブレイクしたBanglesは「Walk Like An Egyptian」で全米1位に輝き、その後もヒットを続けますが、89年にはこの曲で2度目の全米1位(1週)を記録します。「Like A Virgin」や「Alone」「True Colours」のヒットで有名なBilly SteinbergとTom Kellyのペンによるナンバーですが、Beatlesチックなメロディが素晴らしいです。
Eternal Flame / Bangles
(89年全米1位)
89年のラストはTears For Fearsのこのナンバーです。後期Beatlesのサウンドを表現したアルバム『Seeds Of Love』からのタイトルトラックはLove & Peaceを歌ったTears For Fears版「All You Need Is Love」です。ラストまで息の抜けない展開を見せる大曲で、これが全米チャートで2位を記録します。
Sowing The Seeds Of Love / Tears For Fears
(89年全米2位)
ということで89年のヒット曲でした。