Watch The Pop Music Video | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

Watch The Pop Music Video - 1984年の全米ヒット編 pt.2


Huey Lewis & The News
Sports


最近の曲だけじゃなくて、昔の洋楽ヒットも聞いてみよう!というコーナーです。大体週1のペースで10曲程紹介していきます。なお、それぞれのビデオはYoutubeにリンクしています(別ウインドウで開きます)。ビデオが見られることを確認していますが、時と場合によっては見られない場合があります。

初回に続いて1984年です。1983年に続いて1984年も80年代の中で華やかな年でした。ブリティッシュインベイジョンの嵐は引き続いて、Duran DuranやCulture Clubがチャートで活躍しました。80年代後半のチャートを牽引するWham(George Michael)の全米デビューもあります。一方、全米のアーチストも徐々に勢いを盛り返します。Cyndi LauperやMadonnaといった女性ポップシンガーの登場があり、PrinceやBruce Springsteenはそれぞれ大ヒットアルバム「Purple Rain」「Born In The USA」を発表します。音楽の全体の流れとしてはシンセポップが後退し、ギターロックが再び勢いを盛り返し、ロックとポップスが再び分かれ始めます。


ミュージックビデオの代表的なアウォードであるMTVMusic Awardは1984年から始まりましたが、この年の最優秀ビデオがこの曲です。70年代後半から全米のニューウェーブロックを代表する存在として活躍してきたボストン出身のCarsですが、1984年にはその代表作『Heartbeat City』を発表します。先行シングルとしてカットされたこの曲は全米で最高7位を記録しました。


Cars で You Might Think (84年全米7位)


シンセポップからギターロック再びという流れの中で1983年末からニューヨーク出身のHuey Lewisを中心とするHuey Lewis & Newsがチャートで大活躍を見せます。映画「ブルースブラザーズ」のような60年代のオーソドックスなロックスタイルが受けに受けて、アルバム『Sports』は大ヒットを記録します。2ndカットとなったこの曲は全米で最高6位を記録しました。


Huey Lewis & News でI Want A New Drag (84年全米6位)


全米を代表するロックバンドVan Halenは78年に傑作アルバム『Van Halen』でデビューするもののシングルヒットには今一つ恵まれませんでした。しかし、1984年にはバンド史上最高のヒットとなるこの曲が誕生します。アルバム『1984』(全米2位)から先行シングルはDavid Lee Rothのパワフルなボーカルとパフォーマンス、間奏のエディ・バン・ヘーレンの(ライトハンド)ギターソロからシンセサイザーソロ、そして迫力のドラムと全てが神がかっていて何度聞いても鳥肌が立ちます。全米1位を5週間も記録した大ヒット曲です。


Van Halenで Jump (84年全米1位)


80年代を代表するヒットメイカーHall & Oatesはより強くバンドスタイルの音を意識した『Big Bang Boom』を84年末に発表。そこからの先行カットとなるこの曲は全米1位を3週記録しました。Hall& Oatesの魅力でもあるキャッチーなメロディは勿論、ビデオクリップのDaryl HallのStepのカッコよさが最高です(当然John Oatesも最高です)。


Hall & Oates でOut Of Touch (84年全米1位)


80年代の傑作ビデオです。Motownを代表するソングライターとして活躍していたLionel Richieのソロとして3曲目の1位曲(2週)です。盲目の少女とそれを支える先生という愛と感動のストーリーですが・・ですが・・。盲目の少女に電話がかかってくるシーン・・これが間違いなく腹抱えて笑えます。「Hello」って言っただけで電話切んなよーそれじゃただの変態やん、、って皆ツッコンでました。


Lionel Richie でHello (84年全米1位)


84年も映画がらみのヒットが多かったですが、ケビン・ベーコン主演『Footloose』はプロモーションビデオが映画になったような映画で話題を呼びます。サントラから6曲がヒットして全米1位もこの曲(2週)を含んだ2曲が記録します。Hero は邦楽でカバーもされました。歌っているDeniece Williamsは「Free」で有名なソウルシンガーですが、この歌でもいつも以上に力強いボーカルを披露しています。映画ではケビンベーコン演じる主人公がダンスの下手な男の子をレッスンする場面で流れていました。


Deniece WilliamsでLet' s Hear It For A Boy (84年全米1位)


映画ということで続けますと84年の大ヒット映画マイケル・ペレ、ダイアン・レインの映画『Street Of Fire』も大ヒットしました。古典的なヒーロー映画という感じで、ベタですけど今でも好きな(気持ちよくなる)良い映画でした。日本ではTVドラマに使われたこともあってFire Incの歌う主題歌 が大ヒットしましたが、全米では挿入歌のこちらが全米で6位のヒットを記録しています。邦題は「あなたを夢みて」。この年のソウルナンバーの名曲です。


Dan Hartman でI Can Dream About You (84年全米6位)


今でも時々歌いたくなる曲がJohn Waiteのこの全米1位(1週)曲です。当時はJohn Waiteが映画俳優さながらに活躍するビデオクリップが話題を呼び、MTVでヘビーローテーションされていました。今でも名ビデオクリップの一つとして有名ですが、なんといってもビデオにピッタリのこの曲(逆か)が素晴らしい。飾り気のない独特の歌い方がホントに大好き。


John Waite で Missing You (84年全米1位)


チャートマニアはChaka Karnと言えばこうインプットされているのです。「チャカチャカチャカ・チャカカーン」。Kanye Westが影響を受けた70年から80年にかけてのR&Bシンガーの代表的なChakaですが、この曲はPrinceが作曲したこともあって全米で3位に入る大ヒットを記録します。さあ、チャカチャカ・・・。


Chaka Karn で I Feel For You (84年全米3位)


最後はこの年のGrammy獲得曲で、84年を代表するTina Turnerの名曲です。1960年にチャートヒットを放ってから24年、その間に私生活でトラブルに逢いながら掴んだ栄光でした。最近これまでの女性ロックシンガーのベストを選んでいる記事 がありましたが、Tinaが1位でした。曲はTina の独特の唸るようなボーカルが本当に活きています。84年に全米1位を3週間記録しています。


Tina Turnerで What's Love Got To Do With It (84年全米1位)


ということで84年編でした。次回は85年の紹介をする予定です。では