
子ども達と病気について話し合った

何故かと言うと、私のお腹の傷が怖いやら、気持ち悪いからと、一緒にお風呂に入らなくなったからである



今、私のお腹には、傷上に茶色のテープが貼ってある。
これは、うちの病院の形成外科&皮膚科が行なっている、傷跡を目立たなくする処置である。
がんセンターでは、何も貼らなくていいと言われたが、勝手に自分で貼り続けている

もぅビキニも着れないけど



自己満足の世界

てなわけで、傷跡がモロに露出してるわけでないのに、子ども達の発言で、こりゃあかん
と


『お母さん、何の病気かわかっとるやんな?』
『うん。がんやろ?』
と、2人揃って返答

『がんって、どんな病気かわかる?』
『死ぬ病気・・。』
『そう。悪い病気。死ぬことがある病気。
悪い細胞が、全身に散らばれば命をとられてしまう病気。』
『お母さん、死ぬん?』
『まだ死なない。死ねない。
死にたくないから手術をしたんやで。
手術で、悪い細胞を取ってもらってんで。
このお腹から、お母さんを殺してしまうかも知れない悪者を取ってもらった。
だから、このお腹の傷は有難い傷。名誉の傷!
そしていつか消える傷。』
『じゃあ、治ったん?』
『ううん。
がんって病気は、他の病気と違って手術したから、治療したからって治るものじゃないねん。再発と言ってまた同じ場所に出来ることもある。転移と言って、身体のいろんな所に飛ぶこともある。
それを見るために、ずーっと検査していくねん。』
『そうなんや・・・。
お母さん死んだら嫌やで。
頑張ってな!』
『絶対頑張るで!
お母さんも、あんたら残して死にたくないしな!』
こんな会話をいたしました。
8歳と12歳の子ども達には、まだ厳しい話だったかも知れないけど、きちんと話しておきたいと思いました。
そして、癌はうつらないこともきちんと教えました。
息子は、うつると思ってたようです

子ども達が心配する。負担になるかも。
学校で異変を起こすかも。
不安がいつか爆発するかも。
確かにそうかも知れない。
でも我が家はもぅ日常生活のなかで、癌という言葉が飛び交っている。
隠し事もしたくないし、子どもにも本当のことを知ってもらいたいし、正しい情報を教えておきたいと思いました



子どもは、私をみて不安になったり、情緒不安定になるかもしれないけど、自分達で自分なりに消化していってもらいたいと思いました。
そして、2人きりの姉弟。
協力し合える相談し合える仲でいてほしい。
このままずっと仲良く成長してほしい。
そんな思いもあり、
何より子ども達をみて、この子達なら大丈夫!と思ったから腰を据えて話しました

話し合いのあとは、2人ともとびっきりの笑顔で、そして一緒にお風呂に入れました



数十年後、子ども達が
『うちのおかん、実は癌やってなぁ。でも今ピンピンしとるで
ありゃ、長生きするわ

』





と、笑いながら誰かに話してることを祈ります


