知らない土地に行くと、人は好奇心や不慣れからあちこちを見上げながら歩きます。
でも、
「この場所は知ってる」「よく見なくても目的地に着く」と思ってしまうと、わざわざ上を見上げて歩くことをしなくなる。
本当に知っているのは過去の景色だけで、街も自然もどんどん変わってしまうはずだけど、
私たちは気が付くとつい上を見ることをやめて、下を向いてぼんやり歩いてしまいます。
そんな時、
「あれ、私下を向いて歩いているな」
と気づくだけで、実は人は顔を上げるんです。
「気づく」というのはすごく大切。
たとえばお腹がすいてくると、
急においしそうな匂いに敏感になったり、
レストランのメニュー看板が視界に入るようになるのと一緒で、
気が付いた時から、何かを意識したときから、
人は無意識に自分の行動や感じ方や選択を変えていきます。
それは、生き方や悩みについても同じこと。
「私、このままで大丈夫なのかな」と気が付くだけで、
大丈夫になるための方法を、無自覚の「私が」探してくれます。
あとはその方法を試してみるかどうか、だけ。
大丈夫になるための道を歩いてみるかどうかという、それだけ。
自分に向き合う時間の中で、
ふとした違和感、何度も思い出す記憶、漠然とした不安感がある時に、
それを「当たり前」だと思わずに、「これってつらくない?」と気が付くことが大切です。
それがどんな辛さで、
そこにどんな記憶が絡まっていて、
本当は何に苦しんでいたのかが分かってくると
目の前に新しい選択肢が現れるのかもしれません。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。